世界的柔術家ら殺害される=レストランに武装した強盗

 サンパウロ州海岸部プライア・グランデで12日深夜、レストランに銃を持った男性が侵入し、柔術チャンピオンのタイナン・イーゴル氏(25)ら2人が殺害される事件が起きた。13日付現地サイトが報じている。
 事件はレストラン「カツヤ」の前で迎えの車を待っていたタイナン氏が銃撃されて即死。銃声に驚いた客たちは逃げ出そうとしたが、犯人が銃口を向けたため、レストラン内に逃げ込んだ。犯人は店内に入るとあわてふためく客たちに銃口を向け、発砲。67歳の男性が銃弾を浴びた。この男性は重体で病院に運ばれたが、13日に亡くなった。
 その後、逃走した犯人は住民らに追われてピザ屋に逃げ込み、従業員を人質にしてたてこもったが、警察によって逮捕された。
 タイナン氏はサンパウロ州海岸部のグアルジャー出身で、国内外の大会で優秀な成績を収めていた柔術家で、2018年にアラブ首長国連邦のアブダビで行われた世界大会では銀メダルを獲得している。
 同氏は分娩中の医療ミスで腕神経叢に損傷を負い、左腕や筋肉の動きが制限されていたが、持ち前の才能と強い意志によって問題を克服。健常者の大会に参加して優秀な成績を収め、活躍していた。

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