ビボ下議「生きたまま焼け死なせろ」=SNSで抗議運動学生に暴言

ビボ下議(twitter)
ビボ下議(twitter)

 リオ・グランデ・ド・スル州のボルソナロ大統領派下議が同州内で抗議運動を行う連邦大学生に対し、「生きたまま焼け死なせろ」と発言したことが大問題となっている。同下議が批判した大学には、2013年に200人以上の死者を出したライブハウス火災事件の犠牲者の大半を出した大学も含まれていた。21日付現地紙が報じている。
 問題の発言を行ったのは、ビボ・ヌーネス下議(自由党・PL)で、その発言を含む動画は9日に自身のSNSで発信された。
 ビボ氏はその動画の中で、同州のサンタマリア連邦大学とペロタス連邦大学の学生たちのことを罵っている。両校の学生たちは、ボルソナロ政権が連邦政府官報で連邦大学への大幅な支出凍結を発表したことで大学の運営が苦境に立たされたとし、ボルソナロ大統領に対する抗議運動を起こした。同下議はこれに対し、「コイタジーニャ(哀れなもの)たちが騒いでいる。その昔流行った映画で、裕福だが何も知らない連中をタイヤの中で焼くシーンが有名になったが、親のすねをかじっているこの連中こそ、生きたまま焼け死んでしまうのが相応しい」と発言した。
 この発言は即座に問題となり、SNSユーザーや地元の政治家たちから厳しい批判を受けることとなった。それは、2013年1月に245人もの犠牲者を出す大惨事となったサンタマリアのライブハウス「KISS」の火災がサンタマリア大学のイベントで起きたものであり、亡くなった人の大半も同大学の学生だったためだ。ビボ氏の発言は、同火災での犠牲者の遺族への配慮が足りず、暴力を扇動するものとして強く批判された。
 この投稿が炎上したため、ビボ氏は既に投稿をネット上から削除しているが、騒ぎの方は続いており、ビボ氏の発言を問題視したリオ・グランデ・ド・スル州の連邦検察が、捜査の手続きを進めている。
 ビボ氏はジャーナリズム専攻で大学に進んだが、中退していると報じられている。

最新記事