大統領選の決選投票での決め手となるミナス・ジェライス州で、ボルソナロ、ルーラ両氏がそれぞれにキャンペーンに力を入れている。26日付現地紙などが報じている。
ミナス・ジェライス州は全国で2番目に人口が多い大票田で、大統領選では同州を制した者が勝つと言われている。2014年の大統領選ではジウマ氏とアエシオ・ネーヴェス氏が接戦となったが、同州で勝ったジウマ氏が当選を果たした。
今回の大統領選の一次投票では、南東部の他の地域をボルソナロ氏が制したが、ミナスだけはルーラ氏が勝利。得票は、ボルソナロ氏の43・6%に対してルーラ氏は48・28%で、全国での得票率とほぼ同じ数字だった。ボルソナロ氏が決選投票で勝利するためには、同州での逆転が課題となる。
ボルソナロ大統領は、同州知事選で圧勝し、当選後に自身の支持を発表したロメウ・ゼマ氏に大きな期待をかけた。だが、ゼマ氏は18日、同州モンテス・クラーロスで行われた集会で、ルーラ氏が圧勝した北部の市長を集めることができず、かけつけた大統領を憤慨させている。
こうしたこともあって、ボルソナロ陣営は引き続きミナス対策を続行。25日は副候補のヴァルテル・ブラガ・ネット氏がマニュアス、ムリアエー、ヴィゾーザ、ポンテ・ノーヴァを巡る強行日程をこなした。
一方のルーラ氏も25日、副候補のジェラウド・アウキミン氏をミナス州に派遣し、ラヴラスやアウフェナスなど、むしろボルソナロ氏の勢力の強い市を巡らせた。アウキミン氏は元が保守派の民主社会党(PSDB)の出身で、保守派対策の役目を担っているが、訪問先ではボルソナロ派の市民から野次を受ける光景も見られた。
ルーラ氏は21日に、大統領選3位のシモーネ・テベテ氏や元環境相のマリーナ・シウヴァ氏を伴い、自身の票田となった同州北東部でキャンペーンを展開。その5日後の26日はボルソナロ氏が同地区のテオフィロ・オトニやウベルランジアを訪れている。