ブラジル研究者の上智大学名誉教授・堀坂浩太郎さんが、令和四年秋の叙勲で瑞宝中綬章を受章した。日中南米学術交流功労による。
堀坂さんは東京都出身。日本大使館員だった父に連れられ少年期をブラジルで過ごした。1968年に国際基督教大学を卒業。1970年から83年まで日本経済新聞社記者を務め、78年から82年はサンパウロ支局特派員として中南米地域を担当した。83年から上智大学外国語学部ポルトガル語学科教員、助教授、教授を経て、2010年に名誉教授に就任。同校では外国語学部長、イベロアメリカ研究所長も務めた。学外では日本ブラジル中央協会、海外日系人協会の役員を歴任。現在はラテンアメリカ協会副会長を務めている。2006年に政府の日伯21世紀協議会のメンバーとなり、17年には中南米日系社会との連携に関する有識者懇談会の座長を務めた。
堀坂さんは受章の感想について「日本大使館員の家族として、移民船『あめりか丸』でリオの地を踏んで以来、ブラジルの変化に魅せられたおかげだ」と語った。