【14日の市況】ルーラ政権の歳出低減を求める議会からの圧力で、イボベスパ指数は0.81%上昇、ドルは下落

 ブラジル証券取引所にとっては異常な休日前夜となった。明日15日は共和国記念日の祝日のため、B3は休場となり、取引は行われない。このような場面、金融市場は落ち着いた動きとなるのが通常だが、今日は異常だった。投資家は政治的なニュースを追いかけ、そのため、セッションはボラティリティの高いものになった。
 先週蓄積された5%下落の後、Ibovespaはこの月曜日(14)の高値と安値の間で振動したが、最終的にプラスで落ち着いた。
 ボルソナロ政権のシロ・ノゲイラ官房長官(PP)、セントロンの指導者の一人は、政権移行PECを弁護した。さらに、ブルームバーグによると、ルーラ政権移行チームは、次期政権における社会プログラムの資金調達について、より保守的な代替案を検討しているという。情報筋によると、新しい資金調達プランは来年の歳出上限を超える1300億米ドルを減らすことを定めているという。
 市場は情報源や憶測を頼りにしている。政権移行PECの巨額な資金調達は、現在の連邦議会の意向に一見反しているようにみえるが、政治的解決を図ることによってこの金額が削減すれば、結果的に、むしろポジティブにニュースになる可能性があると見られている。
 Ibovespaは0.81%上昇して113.161ポイントに、その日の最高値からは遠く離れて終わった。休日の前日のため流動性が低下した取引セッションで、取引量は298億レアルだった。
 ドルは終盤に回復を試みる場面もあったが、結局は金曜日(11日)に見られるように、レアルに対して下落することとなった。ドルインデックスDXYに示されるように、レアルは世界の強い通貨に対して高くなった。
 商業ドルの終値は0.64%下落し、買いが5.299レアル、売りが5.300レアルとなった。ブラジルのDI金利も低下し、カーブを超えて上昇した米国の国債に対して、この日の取引を終了した。
 先週に大きく下落した株式が回復する兆しが起きている。マガジンルイザ(MGLU3)(+4.62%)、ビア(VIIA3)(+4.10%)、アメリカン(AMER3)(+2.70%)などの小売銘柄がそうだ。GPA (PCAR3) は、5.16%上昇し、この日の最高値の5つのうちで取引を終えた。 
 ドル安は、外貨建てでコストを抱えるアズール(AZUL4)に有利となり、6.53%の上昇でセッションを終えることができた。ビルダーもこの動きの恩恵を受け、このセグメントのハイライトはCyrela(CYRE3)(4.49%)でした。メリューズ(CASH3)は金利低下で10.91%上昇した。
 反対に、Ibovespaの損失は、Marfrig (MRFG3) (-7.40%, この日最大の下落)やJBS (JBSS3) (-3.09%) など、食肉加工メーカーが先導した。第3四半期に9380万レアルの損失を計上したエンブラエル(EMBR3)は、6.10%下落してこの日の取引を終えた。
 米国では、先週、過去5ヵ月間で最大の上げ幅を記録した株式市場が再びマイナスに転じた。また、月曜日には、米国中央銀行のLael Brainard副総裁がBloombergとのインタビューで、同国の利上げペースを近々減速させることが適切かもしれないと発言した。
 ダウ平均は0.62%減の33,537ポイント、S&P500は0.89%減の3,957ポイント、ナスダックは1.12%減の11,196ポイントで終了した。

 

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