岐阜県人の絆 世界へ、未来へ=想い満ちた世界大会が初開催=第2回=講談と音楽コラボ、感動誘う=県産品国外PRに覚書も締結

記念公演でコラボする講談師の神田さん(中央)ら

 オープニングセレモニーを終え、およそ600人の観衆を前にGKIの長屋会長(ブラジル県人会)が冒頭あいさつに立った。開催協力に深く謝意を述べ、「恩返しをしたいと集った岐阜ファミリー。輝かしい未来のためにアイデンティティー、誇り、魅力を脈々とつなげていきたい」と述べ、世界に張り巡らすGKIネットワークの有効活用を誓った。
 政府要人も来場した。岐阜が地盤の野田聖子衆議は「本来は私たちがやるべきこと」と開催を歓迎し、岐阜の知名度向上へ世界発信を呼びかけた。古田肇県知事も登壇し、「まさかこの舞台で郡上踊りを見られるとは」と驚きを口にし、次世代育成に期待を寄せつつ、「大きな岐阜愛に感動。ぜひ第2回もやりましょう」と次を見据えた。
 26の加盟団体を紹介するビデオが流れた後、県産品の国外展開に関する覚書締結式が行われた。古田知事と長屋会長が登壇し署名。県産品の国外PRや販路拡大に向け相互協力することを確認した。アンテナショップや地元企業の進出支援にも取り組んでいく。
 記念公演ではピアノ、琴の音色に合わせ、美濃市出身の講談師・神田京子さんが世界に羽ばたいた岐阜県人たちを紹介。当地移民の苦難の歴史にも触れつつ、現在に至るまで世界各地の県人がどんな道のりを歩んだか、感動や笑いを交えながら語り、会場を沸かせた。
 「外に出てようやく気付く岐阜の宝物。愛知の方が良い場所?いやいや岐阜に誇りを持っても良いではありませんか!」と結び、大垣升を使った傘回しも花を添えた。世界的ジャズトランぺッターの大野俊三さん(しゅんぞう、岐阜市、米ニューヨーク在住)も駆けつけ、美しい音色で観客を楽しませた。

覚書に署名したGKI長屋会長(左)と古田知事

 GKI臼井英樹副会長(泰国県人会)が登壇し、大会宣言として3つの提言を掲げた。「ふるさと岐阜へ感謝・愛情を持ったネットワークを強化する」「ヒト、モノの交流を活性化し国外へアピールする」「魅力ある岐阜を創造し発信する」。〃岐阜愛〃を合言葉に結束を確かめた。
 大会実行委員長を務めた水谷ハッピー副会長(南加県人会)は、「世界各地に点在する県人会。オンラインで計画を進めることにはやはり難しさを感じた」と振り返りながら、「顔を合わせて会話することがいかに大切か、改めて気付かされた」と世界大会の手応えを口にした。(つづく、小倉祐貴通信員)

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