【22日の市況】政治的なニュースの影響でIbovespaは0.65%下落、ドルはR$ 5.38に上昇

 イボベスパ指数は22日(火)、昨日のセッションで得た利益をほぼ帳消しにし、市場のボラティリティが高い一日となった。証券取引所は、前日からの好調な動きを継続しようとしたが、新政権チームと国の財政政策の先行きに対する不透明感から、すぐにマイナスに転じた。この指数は国外の株式市場がプラスにでもそれにつられることはなかった。
 22日(火)、ジェラルド・アウキミン次期副大統領は、政権移行グループの一員となる連邦議員の名前を発表した。そこに新鮮味のある名前はなかった。アウキミンは、「ルーラ大統領にはまだ閣僚発表まで1カ月以上時間がある」と急ぐ必要はないことを強調した。
 市場をあまり喜ばせないハダジ指名を、皆が推測しているため、もう少し市場寄りの大臣の発表があればその時は株式市場を上昇させるかもしれないとの憶測も流れている。今のところ、新しい財務大臣の方向性がわからないので、市場は非常に不安定なままだ。それに加えて、移行PECに関連した財政規律に関する不確実な展望も悪影響を与えている。
 ブラジル証券取引所におけるモルガン・スタンレー銀行の評価悪化が今日の市況に悪影響を与えたと考えている市場関係者は多い。米銀は、2023年の財政リスクを理由に、中南米ポートフォリオの中でブラジルをオーバーウエイト(市場平均を上回るエクスポージャー)からニュートラルに格下げした。
 午後遅くには、株式市場を混乱させている政治的な話題が、またもやノイズを発した。10月の選挙でボルソナロ現大統領を支持した政党連合は、選挙で使用された5つの電子投票機モデルの無効化を求める訴えを上級選挙裁判所(TSE)に起こしたからだ。
 ボルソナロ氏の政党「PL」の弁護士は記者会見で、不正の確実性はないが、ある投票機のモデルに「弱点がある可能性」の証拠があると述べた。
 アナリストに言わせれば、投票箱への無効化要求が選挙結果に影響を与えるとは考えにくい。しかし、この態度は、ルーラの勝利に不満を持つボルソナリストによる新たなデモや封鎖の理由となりかねない。
 Ibovespaは0.65%下落の109,036ポイントでこの日を終えた。取引額は324億レアルだった。国際価格の切り下げでここ数日苦しんでいたコモディティ関連企業が、今日は指数の上昇を牽引した。この日の最高値は、15億1000万レアルの支払いを発表したCSN(CSNA3)で、ほぼ4%上昇した。
 Ibovespaの他の鉄鋼会社もこの流れを追った。ウジミナス(USIM5)、ゲルダウ(GGBR4)とMetalúrgicaゲルダウ(GOAU4)も最っとも上昇した銘柄として一日を終えた。
 選挙結果についてボルソナリスト派が正式に質問を表明したことで、ドルは強さを増し、この日の高値付近で取引を終えました。商業ドルは、買いが5.379レアル、売りが5.380レアルと、1.3%上昇して取引を終えた。
 先物の金利も、流動性の高い契約では15ポイントから25ポイント上昇し、アフターマカー トの牽引役となった。
 ウォール街では、米国の金利が 75bp 上昇した 11 月の連邦準備制度理事会(FRB)の議事録を前に、株式市場が再び上昇した。議事録は明日発表され、木曜日は感謝祭の祝日で株式市場は休場となる。
 ダウ平均は1.18%上昇の34,098ポイント、S&P500は1.36%上昇の4,003ポイント、ナスダックは1.36%上昇の11,174ポイントで終了した。

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