【28日の市況】Ibovespaは0.18%の小幅下落で終了、ウォール街は中国の抗議デモで下落がより鮮明に

 ワールドカップのブラジル代表の試合もあり、流動性の低いセッションでドルも後退した。ブラジル株式市場のベンチマークである株価指数は、中国のデモの波と米国の金融引き締めに関するFRB指導者のシグナルを反映し、国外の市場よりも良い成績を収めることができた。
 ワールドカップでブラジル代表が2勝目を挙げたスイス戦は、投資家の注意を数時間そらし、証券取引所の取引量を減らしたようだが、市場の浮き沈みを際立たせている政治ニュースから焦点をそらすことはなかった。
 ルーラがブラジリアに到着し、議会での移行PECの議論を進め始めたことで、今週は重要な週になるとの見通しが立った。次期政権の財政状況に対する疑念を鎮めるという意味だけでなく、次期経済陣の名前もでてきそうだ。
 パウロ・ゲデスの後任として、フェルナンド・ハダジが財務相に最も近い名前として指摘されているが、市場関係者の間ではよく思われていない。
 移行PECによる2,000億レアルを歳出枠外に置く次期政府の提案は、市場にとっておいしい話だとは思えない状況だ。この交渉がどうなるかを見て、これが進むようであれば、市場は次のポジションを取るだろうと見られている。
 Ibovespaは0.18%減の108,782ポイントで取引を終えた。このセッションの出来高は185億レアルだった。
 ペトロブラス(PETR3;PETR4)という重量銘柄の一つが2%の高値で閉じたことは、Ibovespaが国際的な動きよりもよりも良い結果を残すことに大きな貢献をした。月曜日に発表された複数の報道で、国家原油庁(ANP)前会長のDécio Odonne氏が同石油公社の技術理事に就く可能性があるというニュースを受けて、高い評価を得ている。
 同公社の現首脳陣は本日、ルーラ政権移行チームと会談を行った。会議では、進行中の資産売却を中止するよう要請された。
 この流れで最も大きな打撃を受けたのは小売業で、先週のブラックフライデーでの売上が予想を下回ったことが響いた。アメリカーナ(AMER3)は9%以上下落し、ヴィア(VIIA3)は6%以上後退した。
 商業ドルは先週金曜日の上昇分の一部を戻し、買い5.365レアル、売り5.366レアルと0.82%下落して本日のセッションを終えた。
 ニューヨークの証券取引所は大幅な下落で取引を終了した。国外の市場は、中国で施行されているゼロ・コビッド政策に反対するデモに呼応した。中には、習近平国家主席の辞任を求める抗議行動もあった。
 また、ブラードFRB地区総裁が「来年と2024年は高金利を維持すべき」と発言したことも重荷となった。
 ダウ平均株価は1.45%安の33,849ポイント、S&P500は1.54%安の3,963ポイント、ナスダックは1.58%安の11,049ポイントで終了した。

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