2022年度文協文芸賞授賞式が12日午後2時半からサンパウロ市リベルダーデ区の文協ビル2階貴賓室で開かれ、受賞者とその家族、友人・知人や関係者など約80人が一堂に会した。
授賞式では、短編小説、ポルトガル語翻訳、ハイカイ(俳諧)、俳句の各部門の受賞者にメダルと表彰状等が手渡された。
俳句部門では、書道家の若松如空(じょくう)氏(91、茨城県出身)から上位入賞者5人に一人ずつ、入賞俳句作品を若松氏自身が筆で書いた短冊が贈呈された。
「幼な移民 異国に老いて 春を詠む」で俳句部門1位となった山田カオルさん(97、香川県出身)は、「この齢まで生かしてもらって、こうした賞をいただくことは大変嬉しいこと。ご先祖様に健康であることのお礼を言いました」と笑顔を見せていた。
今回、俳句部門の入賞作品を初めて自筆で短冊に書いたという若松氏は「俳句を出品されているのはサンパウロ市の方ばかりだと思っていたら、ベレンやマナウスなどのアマゾン地域のほか、南米やヨーロッパからも送ってこられていて、とてもびっくりしました」と話していた。
各部門の入賞者(1位)は次のとおり(敬称略)。
短編小説=ジョゼ・フェルナンド・アマルチンス・ノルフ。ポルトガル語翻訳=ジェフェルソン・ジョゼ・テイシェイラ。ハイカイ=タイス・アスンソン・クリ・ペレイラ。俳句=山田カオル。