エジミウソン、選手育成への想い熱弁=日本人向けサッカービジネスツアーで

エジミウソン氏

 株式会社ブラジルベンチャーキャピタル(中山充代表)は11月12日、ブラジルサッカービジネスを学ぶツアー企画を実施した。日本人企業駐在員を中心に約30人が参加し、サンパウロ州サンタナ・デ・パラナイバ市に拠点を構えるプロサッカークラブ「SKA BRASIL」施設などを見学した。同クラブオーナーで元サッカー伯国代表のエジミウソン・ジョゼ・ゴメス・モラエス氏が施設案内を行い、クラブ運営を通じて行う選手育成への熱い気持ちを参加者に伝えた。

 ツアーは、サンタナ・デ・パラナイバのサッカースタジアムで行われたSKA BRASIL対サンパウロFCアンダー20のエキシビションマッチ観戦からスタート。観戦後、同市内のSKA BRASILクラブ施設へ向かった。
 同施設には寄宿舎、サッカー場、筋力トレーニングルーム、室内プールなどが備えられ、14~20歳の選手96人が生活している。日本からのサッカー留学生も3人いる。
 同クラブのアンダー17チームは、11月に行われた同世代パウリスタ大会で準優勝した。エジミウソン氏は、準優勝トロフィーを掲げながら「ブラジルの子供たちの生活環境は厳しい。そうした中で、彼らの努力が報われるのはとても嬉しいことだ」と目に涙を浮かべながら語り、選手育成に対する熱い気持ちを語った。
 施設紹介後、シュラスコ会が催され、ツアー参加者とクラブ関係者は親睦を深めた。

施設の様子

日本人サッカー留学生

甲斐翔大選手

 甲斐翔大選手(しょうま、東京都、19歳)は、15歳でサッカー留学のためにスペインへ渡り、留学先でエジミウソン氏に出会った。同氏に渡伯を勧められ、18年に渡伯し、グレミオ・オザスコに入団。20年1月にSKA BRASILへ加入した。
 「ブラジルの選手達は技術がある上にフィジカルが強い。ブラジルに来てから、体重が7キロ増え、当たり負けしない体になった。来年1月にはコピーニャ(Copa São Paulo de Futebol Júnior、20歳以下国内クラブ大会)があるので、そこで活躍し、注目を浴びたい。将来はヨーロッパ・リーグで活躍したい」と意気込みを語った。

関川翔弥くん

 関川翔弥くん(しょうわ、栃木、13歳)は、SKA BRASILの1カ月短期留学プログラムで、10月21日に来伯した。父がネットで留学プログラムを知り、翔弥くんに勧めたという。「毎日がとても楽しいです。日本へ帰ったら、ブラジルはサッカーに対する盛り上がりが全然違うんだぞと伝えたい」と目を輝かせながら語った。

山本知良くん

 山本知良くん(北海道、12歳)も同短期留学プログラムで来伯。11月12日に着伯したばかりだ。「サントスFCの試合を見るのがすごく楽しみ。将来はブラジルでプレーしたい」と語った。(松永エリケ記者)

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