サッカーW杯の日本対スペイン戦観戦会が1日午後4時から、サンパウロ市のブラジル日報協会会議室で行われ、約60人が日本語、ポ語で声を嗄らして応援した。奇跡的な展開で勝利が決まった後、皆がハグして喜びあった。
開始前に宮原ジョルジさん(73歳、3世)さんに心境を尋ねると、「1戦目と同じ戦い方をすれば絶対に勝てる。コスタリカ戦ではガッツが足りなかった。出場チームの実力はほとんど同じだ。各選手のガッツが違いを生むんだ」と強気に述べた。
会場には今回も色鮮やかな紅白幕が張られ、日伯両国旗が掲げられた。テレビ前には、日本代表のユニフォームを来た老若男女が集い、持ち寄った縁起物のトンカツなどを食べながら試合開始を待ちわびていた。
決勝トーナメント進出するためには試合に勝つしかなく、会場には試合開始前から、緊張感が走っていた。
前半11分、クロスボールにフォワードのアルバロ・モラタ選手が頭であわせ先制。スペイン のボール保持率は80%で、応援会場には暗い雰囲気が漂った。
後半3分、堂安選手が同点ゴールで勢いづき、後半8分に田中碧が逆転ゴールを決め、会場には日本コールが鳴り響いた。終了間際のスペインの猛攻に絶えている間、広島県人会副会長の村上佳和さんは、高校時代に応援団だった血が突然騒ぎ、いきなり前に出て三々七拍子で応援を始め、会場全体を盛り上げた。
サンパウロ市在住の57歳男性(静岡県出身)は「コスタリカに負けて、ドイツとスペインに逆転で勝つなんて。こんな非常識な勝ち方はありえない」と満面に笑みを浮かべて興奮冷めやらない様子で語った。
現在サンパウロ大学に留学している西上伶志(さとし)さんは(22歳)は、「スペインは強いし、勝てると思っていなかった。このままの勢いで、いけるとこまで行ってほしい」と声を枯らせながら語った。
コッペデひろみさん(41歳)は「前半にスペインが先制されたが、日本が底力を見せ、逆点してくれた。感動しすぎて感情の整理がついていない。奇跡が起きた」と試合の展開に心から感動した様子だった。
小川彰夫さん(80、2世)は「すごい大変だったけど応援に来た甲斐があった。前半はやられっぱなしの試合展開だったが、勝てた日本は素晴らしかった。これからもこの会場に来て応援したい」と感動の余韻にひたりながら語った。
応援会場では勝利の興奮がなかなか冷めず、日本代表ファンがいつまでも熱く語り続けた。
日本代表対クロアチア戦観戦会も、12月5日(月)正午から、ブラジル日本文化福祉協会ビル6階ブラジル日報協会会議室(R. São Joaquim, 381)で開催される。参加申し込みは当協会(電話11・3164・0474)、またはフォーム(https://forms.gle/PYUCp2kYtRURStRV8)から。