米国経済の縮小・停滞懸念が強まり、ブラジルのPECが注目を集める中、中銀は財政の不確実性を強調してSelicを年13.75%に維持した。中央銀行金融政策委員会(Copom)は、インフレ抑制のプロセスが予想通りに進まなければ、上げサイクルの再開をためらわないと語っている。
中央銀行金融政策委員会(Copom)は今年最後の会合で、Selic金利を13.75%に維持することを決定した。3回連続の維持判断で、判定は全会一致だった。9月21日の会合で、Copomは昨年3月に始まった12回連続のSelicレート引き上げのサイクルを中断していた。
「委員会は、この決定がそのシナリオを取り巻く不確実性と、予想インフレ率の通常よりさらに大きな変動を伴うリスクのバランスを反映しており、2023年と2024年を含む関連する地平線上でインフレ目標を中心に収束させる戦略と両立するものと理解している」と、決定に付随するテキストで説明した。
アナリストやエコノミストは、7日(水)に行われた会合でセリック金利が現在の水準で維持されると既に予想していた。ロイターの世論調査によると、相談した32人のエコノミストのうち31人が、基本金利は同レベルにとどまると予想している。
中銀は、昨年3月まで施行されていた基本金利の年率2%という歴史的最低値から一気に上げた。年13.75%だった2017年1月以来の高水準を維持している。
Ibovespaは水曜日(7日)、1.02%減の109,068ポイントで取引を終えた。ブラジル証券取引所の主要株価指数は、主にコモディティ関連企業の業績不振の影響を受け、米国の同業他社よりも低い水準で推移した。
2.20%下落してUS$ 77.53という今年の最低価格となったブレントバレルを受け、ペトロリオの普通株式(PRIO3)は5.69%下落、インデックスの最大の下落銘柄の一つとなった。
また、中国の貿易統計が予想を下回り、鉄鉱石の値下がりを受けて、鉱業セクターの企業の株価も後退した。ヴァーレ(VALE3)の普通紙は3.56%、CSN(CSNA3)は2.81%、それぞれ下落した。
市場は米国経済の減速を懸念している。世界には景気後退のリスクと恐怖があり、それが水曜日に株式市場を下落させる最大の原因となったと見られている。ウクライナとロシアの戦争による景気後退で、原油価格が50%まで下落する可能性があるという予測もあり、ペトロブラス(PETR3;PETR4)が下落するとみる市場関係者もいる。
さらに、FRBによる利上げが米国の景気後退を引き起こすという懸念が強まっていることを強調する専門家もいる。リスク がより強く認識されるようになった。世界最大の経済大国アメリカの指標は、10年物国債の金利が低下しているにもかかわらず、しばらく見たことがないほど株価も低下している。これは景気後退の恐れを示しているとする専門家もいる。
10年物国債の利回りは3.413%となり、10ベーシスポイント低下した。 S&P 500種指数とナスダック指数はそれぞれ0.19%、0.51%下落し、ダウ平均は横ばいで引けた。
ブラジルでは、一次産品価格の下落によりイールドカーブが後退し、インフレ見通しを圧迫した。2024年のDIは15.5bp減の13.84%、2025年のDIは14bp減の13.03%だった。2027年契約と2029年契約の利率はそれぞれ8.5bpと8bp低下し、12.71%と12.74%になった。2031年のDIは12.76%で、5bp低下した。
ドルは世界的に下落し、先進国の通貨に対するアメリカの通貨の強さを示すDXY指数は0.41%後退して105.14ポイントとなった。対レアルでは、1.21%下落し、買いは5.205レアル、売りは5.206レアルで取引されている。
市場は、ブラジルの株式については、高値の強力なシーケンスの後、ヴァーレの動きを見ている。鉱山会社はIbovespaで20%以上のウェイトを持っており、インデックスに重くのしかかる 。他にも、石油関連銘柄の下落から利益を得る企業の高値は、特に航空や旅行部門にリンクされていると見られている。アズール(AZUL4)の優先株は3.86%、ゴル(GOLL4)は2.54%上昇した。同タイプのCVC(CVCB3)の株は3.46%増加した。
国内市場では、Ibovespaは、取引終了後に最も重要なニュースが発表されたため、サプライズの少ない取引となった。移行PECの問題は市場に不安定感というプレッシャーを与えている。専門家の大臣数は少なく、政治系出身者が多いと予想されている。しかし、今の市場はすでにその辺をある程度織り込んでいるとコメントするエコノミストもいる。