【既報関連】昨年末から今年にかけて新型コロナの感染第3、第4波をもたらしたオミクロン株がさらに変異した下部変異株による感染拡大が広がり、6日には新規感染者の7日間平均が3万人、死者の平均も100人の大台を超えた。
6日現在の感染者は前日より5万5908人増の3545万2099人、死者は180人増の69万409人となった。また、退院者は全体の96・8%の342万6847人で、観察中の患者は1・2%の43万4843人だった。観察中の患者は一時、1万人を切っていたが、感染の急拡大で人数や比率が急増中している。
これにより、新規感染者の7日間平均は3万1353人/日、死者の7日間平均は106人/日となった。感染者の7日間平均が3万人を超えたのは8月4日の3万787人以来、死者の7日間平均が100人を超えたのは10月7日の110人以来だ。
第4波以降で新規感染者の7日間平均が最も少なかったのは10月5日の3758人/日で、2カ月間で8倍以上になった。死者の7日間平均も11月16日の28人/日を最後に増加に転じており、3週間足らずで4倍に増えた。
なお、感染第5波の死者は新規感染者ほど急増していない。これは、予防接種の進展で重症化する人や死亡する人が減少しているためだ。子供への予防接種や大人への補強接種のペースは落ちているが、入院者の大半は接種未完了者や高齢者、基礎疾患を持つ人という、第3、第4波で見られた傾向が再確認されている。
専門家の一部は、現在の感染状況はインフルエンザのような季節性を持ったものになりつつあると評価。国家衛生監督庁(Anvisa)が1日にブタンタン研究所が開発中のブタンバックの治験を承認した事などと合わせると、2種混合の国産ワクチンの生産、接種が始まる可能性も出てきた。ただし、インフルエンザ同様または2種混合ワクチンによる予防接種計画の検討はまだ先だ。
なお、4日にはグアルーリョス国際空港で寝起きをしているアフガン難民の中の2人が新型コロナに感染している事が判明。当局が対応に追われている。