新型コロナの勢い落ちず=感染者は1日4万人超=死者も8月水準に戻る

感染者(上)と死者の週毎の推移。右端が現在で、感染者数の激増ぶりに比べると死者数の増加は穏やか(全国保健局長審議会公式サイトより)
感染者(上)と死者の週毎の推移。右端が現在で、感染者数の激増ぶりに比べると死者数の増加は穏やか(全国保健局長審議会公式サイトより)

 【既報関連】新型コロナの感染第5波は勢いが落ちず、11~17日(感染学上の第50週)の新規感染者は32万1349人、死者も1116人だった。
 1週間の感染者が32万1349人という事は1日平均4万5907人の感染者が出たという事で、死者の平均も159人となる。これらの数字は10日現在の平均(感染者2万9855人、死者91人)より53・8%と74・9%増えた。
 9日の感染者や死者のデータは発表されておらず、9~16日の感染者や死者の総数や平均は計算不能だが、15日の平均感染者は3万9731人、死者は139人だから、第50週は感染者や死者の増加が加速した。第49週の感染者や死者は前週比で5・1%増と0・5%減、第48週も27・6%増と17・6%増だった。
 オズワルド・クルス財団(Fiocruz)は15日、リオ州やサンパウロ州の感染者増が減速気味で、感染拡大のペースも低下との報告書を出したが、これは、9日のデータが空白だった事を受けた可能性大だ。リオ州では第47週~49週の感染者が前週比で7・5%、16・6%、38・0%のように減少していたが、第50週の感染者は10・5%増えた。死者も第48週と49週に19・1%と78・2%減少した後、30・2%増えた。
 第50週の感染者や死者の増加加速は、9日のデータが空白だった事と週末は10数州がデータを更新しない事が重なって起きた可能性が大きく、第51週に減速する可能性がある。だが、16日の感染者の平均は前日より多い4万6349人で、7月21日の5万1938人より少ないが、7月22日の4万3630人を超えた。死者の平均161人も前日比増で、8月18日の173人より少ないが、8月21日の159人を超えている。
 感染拡大が続いている事は、一時は10万人を切り、感染者全体の0・3%まで落ちていた入院者や観察中の患者数が17日現在で65万8468人となり、全体の1・8%まで増えている事でも明らかだ。予防接種効果などで重症化する率が下がっている事は、長い間2%台が続いていた致死率(死者数を感染者数で割った数)が1・9%に下がった事に表れているが、感染者が増えれば死者も増すから油断は大敵だ。

 

最新記事