ルーラ、新たに16人の閣僚発表=PT色強く、アルキミン副大統領が商工相兼任=テベテの入閣発表はまだ

22日の閣僚発表式(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)
22日の閣僚発表式(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 ルーラ次期大統領(労働者党・PT)は22日、次期政権の閣僚を新たに発表した。選ばれたのは副大統領と兼任で商工相を務めることになったジェラルド・アルキミン氏(ブラジル社会党・PSB)をはじめとする16人で、注目された大統領選3位のシモーネ・テベテ氏(民主運動・MDB)はまだ発表されていない。22日付現地サイトが封じている。
 新閣僚の発表は、22日午前中にブラジリアのブラジル銀行文化センター(CCBB)で行われた。
 この会見で閣僚入りが発表されたのは、大統領府渉外室長官にアレッシャンドレ・パジーリャ氏(PT)、大統領府総務室長官にマルシオ・マセド氏(PT)、国家総弁護庁長官にジョルジェ・メシアス氏、保健相にニジア・トリンダーデ氏、教育相にカミーロ・サンターナ氏(PT)、管理革新相にエステル・ドウェック氏(PT)、港湾航空相にマルシオ・フランサ氏(PSB)、科学技術相にルシアナ・サントス氏(ブラジル共産党・PCdoB)、女性相にシーダ・ゴンサルヴェス氏、社会開発相にウェリントン・ジアス氏(PT)、文化相にマルガレッテ・メネゼス氏、労働相にルイス・マリーニョ氏(PT)、人種平等相にアニエレ・フランコ氏、人権相にシルヴィオ・アルメイダ氏、商工相にアルキミン氏、国庫庁長官にヴィニシウス・マルケス・デ・カルヴァーリョ氏が就任する。
 発表された16人中6人を占めるなど、PT色の強い人選となっている。パジーリャ氏はジウマ政権で保健相、マリーニョ氏は第2期ルーラ政権で労働相と社会保障相を務めた経験がある。ウェリントン氏は前ピアウイ州知事、サンターナ氏は前セアラー州知事。現経済省から分化する管理革新相につくエステル氏はジウマ政権期の財務省スタッフで、マセド氏はPTの副党首だ。メシアス氏はジウマ政権末期の大統領府法務副局長、シーダ氏もルーラ前政権やジウマ政権で対女性暴力対策局長を務めた。
 そのほか、ニジア氏はアストラゼネカ社のコロナワクチンの窓口で医学関連の研究期間としても知られるオズワルド・クルス財団(Fiocruz)の会長、フランサ氏はアウキミン氏がサンパウロ州知事時代の副知事で後に知事を務めた。ルシアナ氏は前ペルナンブッコ州副知事、マルガレッテ氏は大御所歌手、アニエレ氏は2018年3月に殺害されたマリエレ・フランコ元リオ市議の妹、カルヴァーリョ氏は経済防衛行政審議会(Cade)の元議長だ。
 アウキミン氏は大臣兼務の予定ではなかったが、サンパウロ州工業連盟(Fiesp)のジョズエー・ゴメス氏が商工相を断ったため、就任となった。
 なお、注目されたテベテ氏は、かねてから希望していた社会開発相での入閣の道が閉ざされた。だが、社会開発相に選ばれたウェリントン氏は「ルーラ氏はテベテ氏の重要性をわかっている」とし、残りの役職での入閣の可能性を示唆した。
 これで21人の閣僚が発表されたが、ルーラ次期政権での大臣格資格者は37人とされている。残りの16人の発表は27日までに行われる予定。

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