米国ブラジル系次期下議に学歴、家系、収入詐称疑惑=共和党初の同性愛議員

ジョージ・サントス氏(twitter)
ジョージ・サントス氏(twitter)

 今年の米国中間選挙で下院議員に当選したブラジル系2世の政治家に経歴詐称疑惑が浮上し、問題となっている。20〜22日付現地紙、サイトが報じている。
 問題となっているのは、11月の中間選挙で共和党から下議選に出馬したジョージ・サントス氏(34)だ。「同性愛者のユダヤ系ブラジル人企業家」「ドナルド・トランプ氏とジャイール・ボルソナロ氏の支持者」としてキャンペーンを行った同氏は、ニューヨーク第3地区で当選を果たし、1月3日に就任を待つばかりとなっていた。
 だが19日、ニューヨーク・タイムズ紙が同氏の学歴や経歴詐称を報じる記事を掲載した。それによるとサントス氏が申告していたニューヨーク市立大学バルーク校やシティグループ、ゴールドマン・サックスには、在籍、勤務をしていた事実がないという。
 さらに、同氏が運営していると主張した動物保護NGO(非政府団体)が存在せず、彼の家族の財産は不動産への投資から来ているとの話についても、それらに関するデータを開示しておらず、それらに関する情報もつかめないと報じている。
 また、21日にはユダヤ人系メディアの「フォワード」が、サントス氏が主張していた「祖父母はナチスの迫害を受けてベルギー経由でブラジルに亡命したウクライナ移民」との説を否定し、「祖父母は共にリオ生まれだ」と報じた。
 ニューヨーク・タイムズ紙は続報として、同氏が収入源として申告した「デヴォルダー・オーガニゼーション」という企業での年収が、この2年間で5万5千ドルから350万ドルに跳ね上がったことも指摘。この会社の住所は一緒に働いていた会社の幹部の自宅であること、その会社は1700万ドルと推定されるねずみ講ビジネスで連邦政府から訴えられていることなども報じている。
 サントス氏はマットという名の男性と4匹の犬と生活していると語っているが、同件についても、2012年にニューヨークのマンハッタンで発行された婚姻証明では、ウアドラ・サントス・ヴィエイラ氏なる人物と結婚していると記されていると報じている。
 サントス氏はまだ、これらの疑惑に関する声明を出していない。

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