ブラジルにお住まいの日本人、日系人の皆様、令和5(2023)年の年頭に当たり、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
世界は歴史的な大転換点にあります。昨年には、世界がコロナ禍に立ち向かい、経済活動の正常化を進める一方、ロシアによるウクライナ侵略が国際秩序の根本を揺るがし、エネルギー・食糧危機を引き起こすことで国際社会を新たな困難へと陥らせました。日本を取り巻く安全保障環境も一層厳しさを増す中、様々な地球規模の課題も山積しています。日本が、そして世界が、歴史的な難局に直面しています。
歴史的な大転換点を迎える世界の中で、大切なことは、先が見えない中にあっても、未来を信じて、果断に挑戦することです。岸田内閣は、「新しい資本主義」の旗印の下で、経済対策に、また、国際的課題の解決に向けて「新時代リアリズム外交」を果敢に進めてきました。挑戦することによってのみ、未来を切り拓くことができます。
本年、日本は国連安保理非常任理事国となり、5月には、G7議長国として広島でサミットを主催します。私は、「信頼と共感」の姿勢を大切にしながら、新しい時代を切り拓くという歴史的挑戦に、皆様と共に挑んでいく覚悟です。同時に、日本という国を誇りに思えるような外交を進めて参ります。
世界各地では、約131万人の在留邦人の方々、380万人以上の日系人の方々が様々な分野で活躍されています。皆様の御活躍ぶりを伺うたびに、私自身、そして日本国民は大いに感動し、誇らしい思いに包まれています。どうか、今後とも、各界・各層で益々の御発展を、そして日本とブラジルを結びつける架け橋として世界への日本の魅力の一層の発信に向け、お力添えをいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
皆様の御健勝と御多幸、そして一層の御活躍を心から祈念いたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。
令和5(2023)年 元旦