【2023年新年特集号】さらなる発展を目指す新年に=サンパウロ日伯援護協会会長 税田パウロ清七

税田パウロ清七会長

 新年明けましておめでとうございます。
 2023年を迎えるにあたり、ブラジル日報協会の読者の皆様方におかれましては健康に留意され、多くの繁栄と慶び、幸福、成功と達成感に満ちた新年となることを祈念いたします。
 サンパウロ日伯援護協会(援協)では昨年、新型コロナウィルスの感染率が低下したため、傘下の各老人ホームでのイベントを対面で開催することができるようになりました。数多くの人々が参加され、美味しい日本料理やブラジル料理を食べていただいたことで大きな収入を得ることができ、各施設の赤字削減に貢献していただきました。
 そうした中、カンポス・ド・ジョルドン市にある「さくらホーム」では、市の保健局の指示に従い、毎年恒例の桜祭りは中止となりました。しかし、同ホームに隣接する「さくら公園」が市の観光コースに含まれているため、一般に公園を開放した花見の入場料で例年並みの売上げをまかなうことができました。
 また、1965年にサンタクルス慈善協会より援協に譲渡された同ホームは、2021年から2022年3月までの1年間、JICA国際協力機構と援協による投資プロジェクトにより、入居部屋19室の改修工事をはじめ、多目的ホールの建設、太陽光発電パネルの設置が行われました。また最も古い棟を解体し、11室の入居部屋と管理棟、厨房、食堂を自己資金で建設し、今年4月の完成を予定しております。
 その他、日伯友好病院、リベルダーデ区の日伯友好病院医療診断センター、サンミゲル・アルカンジョ病院、PIPA(自閉症児療育施設)、日伯友好病院福祉部、イタペチニンガ病院は、各部門の専門職とスタッフによる人道的なケアにより管理されております。
 特にイタペチニンガ病院(HLOB=レオ・オルシ・ベルナルデス博士病院)は2022年11月から5年間の契約により、援護傘下のSUS(統一保健医療システム)対応病院としてイタペチニンガ市の同病院で運営を開始しております。
 サンミゲル・アルカンジョ病院と同様、SUS患者対応のHLOBは援協の公益社会福祉法人格(CEBAS)取得継続のための措置として、イタペチニンガ市と協定を結ぶ必要がありました。この措置によって援協はCEBASの免税措置を受け続け、CLT(統合労働法)に基づき、総職員(2022年11月現在2881名)給与総額の20%の雇用者負担金が主に免除されることになりました。
 援協ではこうした各部門の運営管理を行っており、皆様のご支援ご協力により、さらなる発展を目指していきたいと思っております。
 結びに、ブラジル日系社会の皆様のご多幸とご健勝を改めて祈念致しまして、年頭の挨拶とさせていただきます。

2023年 元旦

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