【2023年新年特集号】景気回復と飛躍の新年に=ブラジル日本商工会議所会頭 小寺勇輝

小寺勇輝会頭

 新年明けましておめでとうございます。
 旧年中は、当商工会議所のさまざまな活動に際し、皆様から多大なご支援とご協力を頂きました。
 改めて厚く御礼申し上げます。
 新しい年を迎えるにあたり、ブラジル日本商工会議所を代表してご挨拶を申し上げます。
 昨年を振り返りますと、ブラジルは独立200周年、総選挙の実施と節目の年でした。世界に目を向けると、新型コロナとの戦いも3年目になったことに加え、ロシア・ウクライナ戦争の勃発、米国と中国間の関係悪化、北朝鮮のミサイル連射など、地政学リスクが顕在化した年でした。
 この状況下、世界的にインフレが起き、その抑制の為、各国で金融引き締め政策が取られ、世界経済は減速し、我々の生活並びにビジネスにも影響が及びました。
 一方、当商工会議所に於いては、新型コロナの沈静化に伴い、対面による月例昼食会の再開、懇親ゴルフ大会や忘年会の開催など、活動も徐々に新型コロナ前の通常に戻りつつあります。
 今年の情勢を予測することは難しいですが、厳しい外部環境は継続する見通しです。新型コロナとの戦いは4年目となり、既に共存のフェーズに入ってきています。
 ブラジルではルラ大統領の下、1月から新政権が誕生しました。財政収支の健全化、インフレ抑制、景気回復等の困難な課題を抱えていますが、20年前の第1次ルラ政権時代に見られた経済成長が期待されるところです。
 また、新政権は環境保護を重視した政策を取ることが予想され、企業に取り新たなチャレンジが待ち受けている一方、ブラジルと日本との間で新たな関係を構築するチャンスでもあります。
 先行き不透明な状況下ではありますが、ブラジルと日本との間で協力して、この困難を乗り越えていく為には、当商工会議所の真価が問われます。会員企業や個人会員間のネットワークの強化は勿論のこと、ブラジルのことをもっと学び、良く知ると共に、直面する課題に対し関係者間で議論し、提言を纏めることで、ブラジルと日本の友好の懸け橋になることを目指していきたいと思います。
 今年の十二支は卯(ウサギ)です。相場格言では、卯年は「跳ねる」と言われています。景気回復と共に、皆様にとり飛躍の年となることを期待しています。
 最後になりましたが、この一年の皆様のご健勝とご活躍を祈念して、私の年頭の挨拶とさせて頂きます。

2023年1月

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