【既報関連】連邦警察が16日、リオ州カンポス・ド・ゴイタカゼゼスでウリセス作戦を行い、8日にブラジリアで起きた三権中枢施設襲撃事件などを扇動・支援した容疑者1人を逮捕したと同日付現地サイトが報じた。
逮捕者名は公表されていないが、G1サイトによると、消防士だという。他にも2人に逮捕令状が出ており、連警が行方を探している。また、連警は逮捕と同時に5カ所の家宅捜査を実行。携帯電話やコンピューター、書類を押収している。
逮捕令状が出た3人には、犯罪組織形成や民主的法治国家に対する暴力行為、憲法が認めた制度的権力に対する軍隊扇動、ブラジリアでの三権中枢施設襲撃の組織と資金提供などの嫌疑がかかっている。民主的法治国家に対する暴力行為の中には、大統領選決選投票後に起きた幹線道路封鎖も含まれている。
連邦警察は、「種々の捜査により、逮捕者達が反民主主義的な行為を組織し、リードしていた事が判明している。今回の逮捕を通じて他の共犯者も判明するはず」としている。
連警や市警はワッツアップやインスタグラムなどの交信記録や防犯カメラの映像などを通して反民主主義的な行為への参加者、扇動者、支援者を割り出す作業を継続中で、リオ州での逮捕劇はほんの一端に過ぎない。
サンタカタリーナ州ブルメナウ在住の射撃指導者で射撃クラブ経営者でもあるオット・ギリェルメ・ヴィエイラ氏も、扇動・支援者としての捜査対象だ。
同氏は銃の収集家やスポーツ射撃の選手、猟師らを示すCACの一人で、少なくとも39丁の銃を所有。同氏は2008年に開業した会社のサイトで銃の使い方などを指導していたが、反民主主義行為への参加を扇動するビデオも見つかっている。同社のサイト二つは12日の更新後、機能を停止している。
大統領選の決選投票後、ルーラ氏が大統領になれば銃を返却しなければならなくなるとして、CACの中にはルーラ氏当選を認める認証式や就任式を妨害しようとしていた人がいた。
ブラジリア連邦裁判所は12日、8日の襲撃事件への参加者をブラジリアまで運んだバスのチャーターを支援したとされる個人52人と7法人の資産650万レアルの凍結も命じている。