ペルー=前大統領派の抗議活動で混乱=首都で警察と衝突、火災も

 ペルーで12月から続いている前大統領派による抗議行動が激化しており、19日には首都リマで火災も発生など、各地で問題が多発している。19、20日付伯字紙、サイトが報じている。
 昨年12月7日に議会解散を図り、アウトゴウピ(独裁)を強行しようとしたペドロ・カスティジョ大統領が弾劾・罷免の上、逮捕されて以来、ペルーでは同前大統領の支持者たちが連日抗議行動を続けている。
 首都リマでは19日に、中心地のアバンカイ大通りで議会に向かう抗議者たちと警察が激突。抗議者たちが歩道から剥がした石を投げ、警察が催涙ガスをまくなど、混沌とした姿が見られた。
 また、サンマルティン広場付近の建物ではこの抗争の最中に大規模な火災が発生した。火災の原因はわかっていない。
 19日の場合、リマ市の抗議には1万1800人の抗議者が参加し、軍隊も出動した。また、国内第2の都市アレキパでは抗議者が空港への侵入を試みて警察と衝突。この影響で同空港の航空便の運航が混乱した。
 さらに、同国を代表する観光地クスコとマチュピチュを結ぶ鉄道も運行を止めた状態となっている。
 これらの混乱が続く中でも、ディナ・ボルアルテ大統領は、抗議には屈せず、大統領を辞任する意向もないとの宣言も行っている。
 カスティジョ前大統領の罷免以降、ペルーでは54人が抗議活動で亡くなっている。

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