28日は奴隷労働と戦う日=22年は2575人を救出=13年以来初の2千人超え

奴隷労働の摘発にあたる連警警官と労働者達(Marcello Casal Jr/Agência Brasil)
奴隷労働の摘発にあたる連警警官と労働者達(Marcello Casal Jr/Agência Brasil)

 28日の奴隷労働と戦う日を前に、労働省の監査官達が2022年に2575人の奴隷労働者を救出したと24~26日付現地サイトが報じた。
 22年は462回の摘発が行われ、800万レアル以上の給与と退職金が支払われた。未完了の摘発作業があり、数字が修正される可能性があるが、現時点での数字は前年より66%多い。救出者の年2千人超えは2013年以来、初めてだ。
 救出された奴隷労働者数最多は117回の摘発作戦で41・5%相当の1070人が救出されたミナス州で、49回の作戦で271人救出のゴイアス州、32回で82人救出のバイア州が続く。ミナス州内の救出者最多市はヴァルジャン・デ・ミナス市で、サトウキビの収穫で、劣悪な労働条件にあった273人が救出された。
 奴隷労働者が救出された職場や経済活動ではサトウキビ栽培の362人が最多で、農業支援273人、炭焼212人、ニンニク栽培171人、カフェ栽培168人、リンゴ栽培126人、石の切り出しや破砕115人、牛の飼育110人、大豆栽培108人、製材業102人、土木建設68人、レストラン63人、服製造39人で、農村部門が73%を占めていた。
 また、2020年末にミナス州のパトス・デ・ミナスで救出されたマダレナ・ゴルジアノ氏などの例を契機に告発や監査例が増えた家庭内での奴隷労働では、15連邦自治体で30人が救出された。告発増加は監査・摘発の増加も招き、43件の監査中29件で奴隷労働者が救出された。
 また、救出された奴隷労働者中148人は外国人で、前年の倍となった。内訳はパラグアイ人101人、ボリビア人25人、ベネズエラ人14人、ハイチ人とアルゼンチン人各4人となっている。
 未成年者は計35人(16~18歳が25人、16歳未満が10人)で、カフェの栽培が24%を占めた。
 救出された人の29%は30~39歳、92%は男性だった。80%は黒人か褐色の黒人系、92%は男性だった。学歴は5年生以下が23%、6~9年生が20%で、読み書きができないという人も7%いた。
 不払い分の給与や契約解消に伴う退職金の額は818万7090レアル、勤続期間補償基金(FGTS)の未払い分徴収額は280万レアルに達した。

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