ボルソナロ、観光ビザで米国滞在延長へ=認められれば最大6カ月

米国滞在中のボルソナロ氏(twitter)
米国滞在中のボルソナロ氏(twitter)

 ボルソナロ前大統領が米国での滞在を延長するため、観光ビザを申請中である事がわかった。1月30、31日付現地紙、サイトが報じている。
 ボルソナロ氏は昨年12月30日からフロリダ州オーランドに滞在しているが、1月30日で大統領時代の公用ビザは切れている。
 それに加え、1月8日にブラジリアで三権中枢施設襲撃事件が起きた直後から、米国連邦議員中、46人の下院議員がバイデン大統領に対して、ボルソナロ氏の米国からの強制退去を求めていることもあり、ビザが切れた際の対処が注目されていた。
 そこでボルソナロ氏は、観光ビザに切り替える形で米国での滞在を延長することに踏み切ったようだ。同国でビザの申請を管轄する機関「AGイミグレーション」も、ボルソナロ氏が申請を行っていることを認める声明を出している。
 仮にこれが認められれば、最大で6カ月、米国に滞在できることになる。
 注目のブラジルへの帰国は、一部のメデイアが「2月のカーニバル後」と見ていたが、大統領長男フラヴィオ上議によると、「それは明日かもしれないし、半年後かもしれない。永久に帰らないこともあり得る」という。
 一方、フラヴィオ・ジノ法相は国外退去の可能性に関して、「直接的に襲撃に参加したわけではないので、こちらから国外退去を命じられる立場にはない」として、それを否定している。
 ボルソナロ氏を巡っては、三権中枢施設襲撃事件の他、選挙法違反での訴訟、コーボレーション・カードの不正使用疑惑、ヤノマミ族の飢餓と大量死の問題などが重なっており、現在帰国すれば、批判の対象になることが避けられない状況にある。
 そうしたこともあって、ボルソナロ氏には以前から、先祖のルーツのあるイタリアへの亡命の噂も出ている。

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