【1日の市況】財政不安によるインフレ悪化のリスクで、CopomはSelicを予想以上に長い期間13.75%で維持する可能性示唆

 金融政策委員会(Copom)はSelicの13.75%維持を発表し、コメントの中でそれをより長く維持する可能性を示唆したことで波紋を呼んでいる。アルトゥール・リラ下院議長も、ロドリゴ・パシャッコ上院議長も再選を果たした。
 アナリストによると、最近のインフレ予想の悪化、ディスインフレ(インフレ抑制)コストの増加リスク、政権交代時の財政シナリオへの懸念強化が、1日(水)の金融政策決定を正当化するための金融政策委員会(Copom)声明のハイライトであったという。今回、中銀はコメントの中で、Selicを13.75%で長期間維持するという代替シナリオまで盛り込んだ。
 Copomは、金利維持の可能性を挙げている箇所を少し修正し、インフレ率の目標への収束を確実にする戦略として「十分に長い期間」を「より長い期間」に変更した。言い換えれば、2023年末の金利を12.5%に下げるのは、Copomの予定行動ではないようだ。BCによると、2024年末にインフレ率2.8%を達成するために、Selicを現在の13.75%のまま「該当期間中」維持することが示されている。
 期待悪化の主因である財政不安により、中銀がより慎重になり、従来考えられていたよりも長い期間、13.75%の金利を維持するというメッセージが非常に明確であった。これはディスインフレのコストが増加したことを示している。より長く金融引き締め政策が必要となり、生産への悪影響が大きくなる。

公共支出

 Copomが公共支出増の圧力に対する不快感を露わにした。中央銀行の自律性が問われ、燃料に関するPIS/コフィンス・インセンティブの終了、電気エネルギーの増加、最低賃金の新たな再調整が社会的給付に加わり、公共支出増加のための必要な税負担増とともに、間違いなく企業に連鎖し、今後、企業はそれを「価格」を通じて消費者に転嫁しなければならないはずだと見られている。
 このような状況が、中央銀行が目標を達成するために必要な金融政策を行うことをより困難にしている。これにより、高金利の維持がより長く義務づけられる。
 また、Copomはコミュニケの中で、財政シナリオの困難さと、特に長期的なインフレ予想の悪化についてコメントした。コミュニケはかなり厳しいトーンを表しており、年内の利下げ余地は少ないと理解する向きが多い。
 インフレ連動債(IPCA+)の場合、信用リスクのないペーパー(Tesouro Direto)が年6%を超える実質金利を提供するため、最近の金利開放は中長期的に興味深い結果をもたらしている。

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