「ルーラの顔に一発撃てるか?」=男子バレー五輪金選手が投稿

ワラセの問題投稿(左下)掲げて批判する別の投稿(twitter)
ワラセの問題投稿(左下)掲げて批判する別の投稿(twitter)

 リオ五輪で男子バレーが金メダルを獲得した時のレギュラーの一人のワラセがネット上で「ルーラの顔に一発撃てるか」とのアンケートを行い、大問題となっている。1月31日付現地サイトが報じている。
 ワラセは1月30日夜、ガンクラブで銃を持っている自身の写真をインスタグラムに掲載。ファンの一人が、「その12口径の銃でルーラを撃てるか」と訊いたため、「誰かそれができるかと書き込み、フォロワー向けのアンケートとした。
 この投稿はボルソナロ前大統領支持者が多い彼のフォロワーには喜ばれ、アンケートでも「そう思う」が上回るなどしていたが、31日の昼前後に一斉に報道されて、問題が大きくなった。
 投稿は報道後に削除されたが、写真は保存されて次々に拡散。大騒動となった。否定的な反応を示した人の多くは三権中枢施設襲撃事件と結びつけ、事件から日が浅いタイミングでの今回の騒ぎを不謹慎と見なしており、中には「暴力扇動で逮捕すべき」などの声もあがっていた。
 この発言は、2012年ロンドン五輪銀メダル、16年リオ五輪の金メダルにもレギュラー選手として貢献した、バレー界の重要選手による言動だったことが火に油を注いだ。
 ワラセは騒動の後、「暴力を煽る気は無かった」と謝罪。所属クラブのサダ/クルゼイロも謝罪し、ブラジルバレーボール協会(CBV)は不快感を示した。クルゼイロは1月31日に、ワラセを無期限で試合出場停止処分にすると発表した。
 連邦政府もワラセの言動を問題視し、連邦総弁護庁(AGU)が訴えを起こす可能性を示唆している。
 ワラセはかねてからボルソナロ前大統領の熱心な支持者として知られ、2018年の大統領選の際は、試合中に同じくボルソナロ派の選手として知られたマウリシオ・ソウザと共に指で当時所属の社会自由党(PSL)の政党番号26を示すなどの行動で話題になっている。クルゼイロと深い繋がりのあるミナス・ジェライス州ベチンのヴィトリオ・メジオリ市長もボルソナロ派として有名だ。

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