ボルソナロ前大統領夫人のアナ・クリスチーナ・ヴァレ氏がノルウェーに移住し、ブラジル国籍を放棄した。クリスチーナ氏は連邦警察から不正な金の流れで目をつけられていた。7日付現地紙、サイトが報じている。
この件は6日、連邦官報の発表で明らかになった。ブラジル国籍の喪失はアナ・クリスチーナ氏がノルウェー国籍を取得したことを受け、法務省が決定した。
連邦憲法によると、法律で定められた基準に従わずに、自発的な帰化によって他国籍を取得した者は、ブラジル国籍を失うとされている。
アナ・クリスチーナ氏は連邦警察から、2019年から22年にかけて、930万レアルに及ぶ不正な金の取引を行っていたことをつきとめられている。
連警は同氏と息子のジャイール・レナン氏に対し、捜査開始要請を提出することを決めていた。
アナ・クリスチーナ氏は昨年までジャイール・レナン氏と共にブラジリアの富裕地区にある資産価値320万レアルの高級住宅で生活していた。
アナ・クリスチーナ氏はノルウェーに渡った時点から、「逮捕逃れではないか」とささやかれていた。
同氏は以前にも、前大統領長男のラシャジーニャ(幽霊職員を使った給与のキックバック)計画に家族ごと参加した疑いが持たれ、捜査対象に含まれていたことがあった。