大サンパウロ市圏で7日、豪雨が降り、各地で冠水などの水害や交通の乱れが生じ、少なくとも1人が死亡した。7、8日付現地紙、サイトが報じている。
大サンパウロ市圏の中でも被害が大きかったのはグアルーリョス市で、クンビッカ国際空港周辺地区を含む各地で冠水が相次いだ。また、マリオ・コーヴァス知事大通りでは川の氾濫による濁流に車が巻き込まれる被害が発生。同市では少なくとも1人の死者が確認された。
オザスコ市では、冠水状態となった道路を渡ろうとした人が流される事態が起きた。聖市東部のパルケ・サンルーカスでも同様に濁流に巻き込まれる人が出た。彼らの安否はわかっていない。
サンパウロ市西部ペルジゼスではカイオワ街、ジョアン・ラマーリョ街、バルチラ街に大量の雨水がなだれ込み、広範囲で冠水が起きた他、ピニェイロス川も氾濫寸前となった。
サッカー・クラブ、サンパウロによると、同チームの本拠地でもある市南部のモルンビ・スタジアムは浸水状態となり、立ち入り禁止の箇所ができた。
また、電車ではCPTM9号線のジュルバトゥーバ駅〜アウトードロモ駅間、同7号線のフランシスコ・モラット駅〜ボツジュル駅間、地下鉄4号線ではサンパウロ・モルンビ駅〜ヴィラ・ソニア駅間の運行が一時止まった。
交通工学公社(CET)によると、この雨でサンパウロ市では17時30分頃に431キロの渋滞を記録。これはサッカーW杯でブラジル代表対クロアチア戦のあった昨年12月9日に記録した485キロ以来の長さだ。
7日の大サンパウロ市圏では3時間で10日分に相当する雨が降り、1人が死亡、4人が行方不明になったと発表されている。
また、リオ州でも豪雨が降り、7日20時には注意警報が発令された。8日朝までに崖崩れなどで4人が死亡と報告されている。
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7日はリオとサンパウロ市を中心に集中豪雨の被害に見舞われた。8日付の予報サイト「クリマテンポ」のサンパウロ市予想だと、カーニバルの後の22日まで毎日雨が降るようだ。しかも、いずれの日も降水確率が67%以上と、高確率になっている。夏に入って50日あまりになるが、ここまでは夏らしい天気はほとんど見られていない。