連邦直轄区(DF)のセリーナ・レオン知事代行(進歩党・PP)が1月8日の三権中枢施設襲撃事件に関し、「連邦政府にも落ち度があった」と指摘している。8、9日付現地紙、サイトが報じている。
これは9日付フォーリャ紙が掲載したセリーナ知事代行への独占インタビューで明らかになった。
同知事代行はこのインタビューで、「三権中枢施設襲撃事件の責任が一方的にDFに押し付けられている」と不満を語った。
同事件は発生後すぐにイバネイス・ロシャDF知事が3カ月の停職処分にあい、事件2日前に突然米国に発ったアンデルソン・トレス保安局長が逮捕されている。また、襲撃者の侵入時に職務を放棄したDF軍警の行動も問題視され、ファビオ・アウグスト・ヴィエイラ軍警司令官も逮捕されている。
セリーナ知事代行は、「連邦政府にも警備や諜報部門などで落ち度があり、大統領府安全保障室(GSI)が十分に機能していなかった」と指摘。とりわけ、大統領府の門の鍵が開いていたことに関し、同知事は捜査を求めている。
セリーナ氏は1月8日の模様について、襲撃事件のことはアルトゥール・リラ下院議長(PP)からの電話で知ったという。イバネイス知事はこの時、自宅で情報を追っていたというが、セリーナ氏いわく「情報の伝えられ方がまずかった」と語り、イバネイス氏をかばっている。同氏はイバネイス氏に関して、「こういう事態が起こるとは予想さえしていなかったはず」と語っている。
同知事代行は法務省のリカルド・カペリ副大臣による治安面での連邦介入に関しても、カペリ氏が提出した最終報告から、連邦政府が情報収集を行うことを妨げる可能性を遠ざけたとして、肯定的に評価した。
他方、セリーナ知事代行は、フラヴィオ・ジノ法相が提唱する国家警備隊の創設に反対の意向を示し、三権施設周辺にDF軍警の特別部隊を据えたいと考えている。