林禎二駐ブラジル日本国大使は3日、サンパウロ市の州庁舎バンデイランテス宮を訪れ、タルシジオ・フレイタスサンパウロ州知事と初会見した。両氏はサンパウロ州と日本、日系社会の間に築かれてきた関係性や歴史、経済活動についてなど約1時間に亘って意見交換を行った。
会見でタルシジオ知事は、観光地として有名なリベルダーデ地区や、日系文化が根強いバストス市、ツッパン市、モジ・ダス・クルーゼス市を例に挙げ「これらの街はサンパウロの誇り。サンパウロ州各地に展開している日本文化は非常に豊かな文化資産であり、州も積極的に日本祭りなどの文化活動を支援していく」と語った。
また、日系企業の経済活動促進と日本からの投資を呼び込むため、今後数カ月の間に経済使節団の訪日を予定していることを明かし、「サンパウロは常に発展を続けており、日本企業が進出するのに必要なものはすべて揃っている」と語った。
タルシジオ知事は州の交通インフラ政策に日本の技術協力が期待されていることや、衛生、エネルギー、公共安全保障などの分野においてもいくつかの協力要請を検討していることを明かした。
会見後、林大使は「タルシジオ知事は日本や日系社会のことをよくご存じだった。これからの関係強化にとって非常に心強い存在と感じた」と語った。