サンパウロ州北部海岸豪雨=日系2団体に被害無し=文協が救援活動支援呼びかけ

サンセバスチャン市で漁師らが支援物資を運んでいる様子(Rovena Rosa/Agência Brasil)
サンセバスチャン市で漁師らが支援物資を運んでいる様子(Rovena Rosa/Agência Brasil)

 サンパウロ州北部海岸地域では18日から19日にかけての24時間で約600ミリの雨が降り、大水害が発生した。被害人数は22日午前9時の時点で死者48人、行方不明40人以上と報じられている。本紙取材により同地域のサンセバスチャン市、カタグアタトゥバ市の日系2団体には被害がないことが確認された。
 サンセバスチャンのアトランチコ文化体育協会日本人会の前会長、故森孝子さんの娘エヴァさんに被害状況を確認したところ「会館に被害はない。私が知っている日系人の間でも被害もなかった」と話した。同会は創立67年の歴史を持ち、同市で6日間にわたって開催されるサンセバスチャン日本文化祭りの開催協力を行っていることで知られる。
 一方で、「市の南側は海のすぐそばに山脈があって、山脈近くにあった幹線道路や家なんかは全部流されちゃったわ」といい、同市南区に住むエヴァさんの友人は水の供給が途絶える水害被害に遭っているという。「水を持っていってあげたくても、持っていきようがない」と心配していた。
 カラグアタトゥバ文化体育協会の会長を務めるイジロウ・ミキさんは「ここあたりで被害はなかった」と落ち着いた様子で話した。
 連邦政府はサンパウロ州北部海岸の水害を非常事態認定し、21日午後5時時点で1730人が避難状態にあり、776人が住居を喪失したと報告した。一部地域では水、電気、通信電波の供給障害が発生しているという。

水害救援物資を送ろう=文協も共に呼びかけ

 ブラジル日本文化福祉協会(石川レナト会長)は21日、ファヴェーラ(スラム街)支援団体「Gerando Galvões」が行うサンパウロ州北部海岸大水害支援活動「Tamo junto(共にいる、誰も後に残さない)」への協力活動を始め、支援への協力を呼び掛けている。
 支援金の寄付は1レアルから行うことが可能。寄付金は衣類や衛生キット、食料、インフラ補修費用に充てられる。
 支援金の寄付はGerando Galvõesサイト(https://gerandofalcoes.com/tamojunto/)から行うか、PIX(18.463.148/0001-28)で行う。

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