ルーラ大統領は2日、ウクライナのゼレンスキー大統領とオンライン会談を行い、ロシア侵攻問題を話し合うためにウクライナ訪問の招待を受けた。2日付フォーリャ紙サイト(1)が報じている。
両大統領にとっての初会談で、ルーラ氏はウクライナ来訪の招待を受けた。それに対してルーラ氏は「しかるべき機会で」と語るにとどまったが、訪れたい意向は示している。
ルーラ大統領はゼレンスキー大統領に対し、ブラジルが伝統的に、国際紛争に対して関与してきていないことを説明。その上で、かねてから主張してきた「中立国による平和グループの結成」を主張した。
ルーラ氏の今回の提案は2010年にイランと米国が対立した際に、イランに対し、ブラジルとトルコの3国で「テヘラン合意」を行ったときと比較されている。この際は、イランの核開発の抑制が期待されたが、米国が放棄して破局を迎えた。
ルーラ大統領はこの会談後にバンデイランテス局の取材に応じ、「米国や欧州が紛争を刺激している」として批判。インドや中国といった中立国による交渉が必要だとの持論を展開した。
さらに「この戦争は世界中のインフレに影響している。ブラジルも肥料のおかげでその犠牲になっている。世界のインフレの一部はこの戦争のせいだ」と早期に終わらせる必要性を説いた。同紙は、インドで開催されたG20外相会談では、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が4月に来伯することが確認されたと報じた。