国外就労者情報援護センター(CIATE)理事長などを務める二宮正人氏の瑞宝中綬章受章記念祝賀会が2月8日、東京の帝国ホテル光の間にて開催された。祝賀会には二宮氏と親交のある北岡伸一国際協力機構(JICA)特別顧問ら日伯関係者をはじめ、林芳正外務大臣、小池百合子東京都知事、小渕優子国会議員ら350人が参加するなど当地在留邦人としては異例ともいえる晴れ晴れしい祝宴となった。
二宮氏は2019年に、日伯間交流への貢献、CIATE理事長としての長年の功績、東京大学などでの客員教授経験が評価され、ブラジル主要日系5団体推薦のもと、瑞宝中綬章を受章した。20年2月には、在サンパウロ日本国総領事公邸で伝達式が行われた。
瑞宝中綬章は、瑞宝章6区分の中で上から3番目に位置する。授章対象者は中央省庁部局長や大学教授が多い。
二宮氏は、ブラジル政府からも民間人が受章できる最高位のリオブランコ勲章コメンダドール位を受けている。
祝賀会の企画は、北岡JICA特別顧問、飯島彰巳三井物産株式会社顧問、エドゥアルド・パエス・サボイア前駐日ブラジル特命全権大使、大前孝雄日本ブラジル中央協会会長ら22人によって行われた。祝賀会は当初、2020年に行う予定だったが、コロナ禍のため延期されていた。
挨拶に立った二宮氏は、移民船アメリカ丸で渡伯した際のことや、日本留学での体験を振り返り、北岡JICA特別顧問ら祝賀会開催に協力した関係者へ感謝を述べ、「日本政府からこのような栄誉ある章を頂けたことは大変名誉なことであります。両親が生きていれば、大変喜んでくれたでしょう」と語った。
会場では「川の流れのように」や「mais que nada」など日伯の有名歌が演奏された。
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「祝賀会になぜ小池都知事が?」と思い、二宮氏に尋ねてみると「16年リオ・オリンピックの際に在リオ総領事館で紹介されて以来の関係です」とのこと。また、祝賀会には日本留学中の次男も参加したとのことで「祝賀会のおかげで家族が5年ぶりに揃いましたよ」と頬を緩めた。