昼食をとるにしては少し早い午前11時半、ビジネスマンが行き交うサンパウロ市パウリスタ大通り界隈のミナス料理店「O Mineiro Prime」を訪れた。
エントランスに並べられたミナス名産のカシャッサ(サトウキビの蒸留酒)に、つい見入っていると、店長のジョゼ・クラウジオ・ダ・シウバ・ジュニアさんが声を掛けてくれた。
ジョゼさんは、ミナス・ジェライス州セナドール・フィルミーノ市出身。皿洗いから始めて、店長になったという叩き上げの人物だ。
ジョゼさんの案内で席に着く。昼食の時間としては早いので店内はまだ空いている。ジョゼさんにお勧めを聞くと「とっておきはメシーダ・ミネイラだね」と自信ありげに一言。
メシーダ・ミネイラは、ご飯に卵やフェイジョン、コウベ(ケール)、カルネ・セッカ(干し肉)を混ぜて炒めたミナスの郷土料理だ。
「パウリスターノの舌に合わせて、薄い味つけにしてる店も多いけど、うちでは本場の味を楽しんで欲しいから、味つけは結構濃い目だよ。うちのコックは料理人歴15年のミネイロだ。彼の作る料理は間違いないよ」という。
店長お勧めのメシーダ・ミネイラを注文し、空腹を抱え待っていると、遠く厨房から香ばしい匂いが漂ってきた。
テーブルに皿が置かれる。「味つけは結構濃い目」との言葉に多少の警戒心を抱きながら一口。
美味しい。確かに塩味とニンニクの味は強い。それでも美味い。スプーンでご飯を持ち上げる度に、湯気と共に香ばしい匂いが立ち上がってくる。付け合わせの甘い揚げバナナと組み合わせれば、いくらでも食べられそうだ。
気付けば店内はビジネスマンで埋まっていた。すっかり空になった皿を前に「こりゃ客が来るわけだ」と店の繁盛ぶりに一人納得。
メシーダ・ミネイラは2人前(107レアル)、3~4人前(153レ)。フランゴ・コン・キアボやピッカーニャ・ミネイラもお勧めだという。サンパウロのビジネスマンを魅了する本場ミナスの濃い味付けを体験しにぜひ来店してみて欲しい。
【オ・ミネイロ・プライミ店舗情報】
営業時間:
日~木曜日午前11時~午前0時
金、土曜日午前11時~午前1時
住所:
R. Antônio Carlos, 282 – Consolação, São Paulo – SP
電話:(11)3262―1764
サイト:https://omineiroprime.com.br/