若い孫達よ、お前達が立派な人間になろう、よりよい人生を送ろうと思うなら苦労(ディフィクルダーデ)から逃げるな。苦労に正面からぶつかれ。逃避(デズビア)するな。今は競争の世の中だ。大学に入るのも、会社に入るのも試験(エザーメ)をパスせねばならない。その苦難(ディフィクルダーデ)をパスするには他人以上の努力が必要だ。そして人よりも優位に立てたら、他の人の手助けに廻ることだ。その様な心の余裕を持つことも大事だ。最後に、じいちゃんが今まで書いて来た事を、私の子や孫、そのあとまで是非読んでほしい。読むには面白くない文面であるかも知れないけど、今、お前達それぞれが生きているルーツを知り、じいちゃん、ばあちゃんと同じ血が流れていることを悟り、お前達の生き方に何か参考になればうれしい。
あとがき
毎年、年の始まりには十二枚の記録簿を準備して、毎月一枚の記録簿には予定表と出来事を記入している。紙面が予定の文字で一杯になれば忙しい証拠であるし、白紙に近ければ、いつも暇であることになるが、私の予定表は毎月一杯の文字で埋まる。出来事も毎日記帳すれば日記になるけど、その月の大きな出来事や感じたことなど随筆風に書いている。この習慣は今後も出来る限り続けていくつもりでいる。
それでも今回の自分史は二〇一三年末日まででひと区切りつけて一冊の本にすることにした。ひとまず「自分史第一部」と言う事にしておこう。二〇一四年以降も、いつまで続くか分からないけど、その都度整理するようにして、又、いつの機会かに出版できればと願っている。
さて、黒木慧の自分史第一部は、慧の七十九年間の出来事の一大集成である。余りにも写実的で説明的で読む人にとって面白味に欠けるきらいがあると思うけど、でも、これが真実であるし、今後苦難の社会に生きていく私達の子孫に対して、何か参考になり、役に立つ事が出来れば幸いである。
また、この自分史の入力作業は日本在の末っ子絵里子が全面的に協力してくれた、心から感謝している。そして子孫代々に読んでもらうためにポルトガル語版も近い将来出版したいと思っている。そのときはまた絵里子にお世話になることだろう。
私にとって初の出版とあってなにかと日毎叢書企画出版の前園博子女史にお世話になった。感謝します。