静岡文化芸術大学の学生派遣事業により、同大博物館学の田中裕二准教授と同大生4人が2月4日から13日まで滞伯した。同事業では日伯間の交流を促進し、日系社会の活性化を通じて若い世代への文化継承を行うことを目的としている。
参加した学生は奥山海(かい・21歳・愛知)、松林萌(めぐみ・20歳・長野)、北島未悠(みゆ・19歳・静岡)、一ノ瀬龍星(リュウセイ・20歳・静岡)さんの4人。
学生らは、2月12日に開かれたブラジル静岡県人会の新年会に参加。郷土名物の富士宮焼きそばを手作りし、参加者に振る舞った。現在の静岡の様子や、大学のある浜松市の紹介も行った。他日にはサンパウロ市の日本文化広報施設「ジャパンハウス」を見学し、同施設内で静岡の紹介活動を行った。サンパウロ市内の博物館見学なども行った。
田中准教授は「コロナ禍中はオンラインで交流事業を継続していましたが、現地での交流体験は若者にとって非常によい経験になるので、訪伯が再開できて良かったです。今後も日伯間の交流が盛んになることを願っています」と述べた。
初めて県人会を訪れたという奥山さんは「日本にいるような雰囲気で、ここがブラジルだということを忘れてしまうぐらい安心します」とほほ笑んだ。
松林さんは「県人会はとても日本らしくて安心する。ブラジルにこういう場所があってくれることが嬉しい。またきて皆さんとお話したいです」と述べた。
北島さんは「この交流でブラジルや日系社会の歴史や文化を肌で感じました。異文化交流では実際に現地に行くことが重要だと学びました」と語った。
一ノ瀬さんは「日本から遠く離れたブラジルにジャパンハウスの様な施設があることに驚きました。ブラジルで日本や日系社会のことがよく認知されていることを誇らしく思いました」と話した。