アルゼンチン大統領選=マクリ前大統領は出馬せず=混沌とする選挙の行方

 アルゼンチンのマウリシオ・マクリ前大統領が26日、10月のアルゼンチンの大統領選に出馬しないと発表した。26日付フォーリャ紙(1)が報じている。
 26日、マクリ氏はネットでフェルナンデス大統領を批判する動画を拡散した。だが、その中で同氏は、「自分はこの10月の大統領選には出馬しない」と公言した。同氏はその理由を「大統領候補なら、たくさんいるからだ」と語っている。
 同国の自動車大手企業の一族で、国内随一の企業家だったマクリ氏は2015年、保守派の代表として大統領選に勝利。同国で長く続く正義党系列の政権独占を終わらせた。
 だが、経済立て直しを期待されながらも、国の負債を445億レアルに拡大させたことで支持を落とし、2019年の大統領選では正義党系のフェルナンデス氏に敗れた。
 今回の大統領選は同国内でもまだ、先が見えない状況だ。フェルナンデス氏が再選を目指すかがまだ明確でなく、与党側では2015年の選挙に出馬したダニエル・スキオリ氏や財相のセルジオ・マッサ氏の名も候補に挙がっている。
 マクリ氏は野党側の有力候補だったが、同氏の撤退でオラシオ・ロドリゲス・ラレッタ・ブエノス・アイレス州知事や、マクリ政権時代の国防相だったパトリシア・ブルリッチ氏などの名前が、野党側の候補としてあげられている。

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