日本国文部科学省が実施する国費外国人留学生制度へのブラジル参加者歓送会が14日、サンパウロ市の在サンパウロ総領事館で行なわれた。ブラジル人留学生ら14人は来月に訪日し、学費と生活費補助を受けながら、日本語や日本文化、自身の専門分野の勉強を行う。
歓送会には留学生、留学OB、領事館関係者、教員ら25人が出席。挨拶に立った小室千帆首席領事は「日本では勉強だけでなく、ぜひ友人作りにも励んでください。帰国後に留学経験を活かした活躍ができる事を祈っています」と激励の言葉を贈った。
文学を学ぶタナカ・ヴィニシウス・ケンジさん(17歳、4世)は、東京外国語大学に留学する。13歳の時から日本文化を学び始め、読書と文筆活動が趣味だという。「日本文学の知識を深め、帰国後は文章を書く職業に就きたい」と目標を語った。
文学を研究するスタンレイ・ダ・クルズ・シモンズさん(24歳、サンパウロ大学卒)は慶応義塾大学に留学する。現在は二宮正人弁護士事務所で翻訳業務に携わっている。「太宰治などの著名作家の作品に触れて、日本についての理解を深めたい」と目を輝かせた。
和洋裁とファッションマーケティングを学ぶヤマモト・ティファニ・アキエさん(21歳、3世)は専門学校武蔵野ファッションカレッジに留学する。留学中は和服と着物の専門知識を勉強し、「将来は独自のファッションブランドを作りたい」と意気込んだ。
ムリーロ・ボウシーニャス・フェルナンデスさん(18歳)は東京日本語教育センターで予備教育を受け、化学、金属、無機材料工学を学ぶ。アニメ「MONSTER」に惹かれ、日本語の勉強を始めた。「日本は世界最高の情報技術大国。帰国後は日伯両言語を使い起業するか、情報技術分野で働きたい」と語った。