岸田文雄首相とルーラ大統領はブラジル時間6日夜8時40分、25分間の電話会談を行った。日本国外務省サイト(1)によれば、岸田総理は、ルーラ氏の大統領就任を祝い、5月に広島で開催されるG7サミットへ正式に招待した。ルーラ大統領は、サミットへの招待に対して謝意を述べ、日本人、日系社会への敬意、経済、政治、文化面での両国間関係拡大への期待を語ったという。
ルーラ氏は2003年の第1期政権初年時に開催されたG7会議への出席を皮切りに、05、06、08年会議に出席。今回が5回目となる。
両首脳は、ウクライナ情勢、中国、北朝鮮を含む東アジア情勢について意見交換を行い、国連での連携強化、安保理改革で協力していくことを確認した。
ルーラ、アジア外交活発化=ウクライナ和平視野か
G1サイト6日付(2)によれば、共和国大統領府のセルソ・アモリン特別国際顧問は4日、ブラジルのG7参加詳細について、林貞二駐ブラジル日本大使と話し合いを行った。
アモリン特別顧問は3月末にモスクワを訪れ、プーチン大統領と話し合いを行ったとカルタ・カピタル4日付記事(3)で報じられている。
ルーラ大統領は10日にブラジルを出発し、13日に上海で行われるBRICS銀行ジウマ総裁就任セレモニーに出席。14日に北京で習近平国家主席と首脳会談を行う予定だ。
6日付エスタード紙(4)でルーラ氏は「習近平国家主席との会談で、ウクライナ和平について話し合う」と述べている。
G7開催を目前に、ロシアと緊密な関係にある伯中両国がウクライナ和平についてどういった行動をとるか、ルーラ氏の外交手腕に注目が集まっている。
(1)https://www.mofa.go.jp/mofaj/la_c/sa/br/page6_000839.html