コロンビアのグスタヴォ・ペトロ大統領が25日、閣僚全員に辞任を求め、その結果、大臣7人が入れ替わった。ペトロ政権は昨年8月に同国初の左派政権として発足して8カ月しかたっていない。26日付G1サイト(1)などが報じている。
この変動は、保守政党の自由党とU党が連立を離れたことで、連立政権再編が必要となって起こった。
ペトロ大統領は公約に掲げた労働、保健、社会保障、司法に関する改革が進んでいないことに苛立っており、今回袂を分かった政党とは保健や農業部門に関して対立が起きていたとされている。
ペトロ大統領は左派ゲリラ出身ではあったが、発足当時はあえて左派色の濃い政権を避け、財相や外相の座を保守派に任せるなどの策を講じていた。
結局、今回の再編成では財相、農相、保健相、通信相、運輸相、科学技術相、官房長官が入れ替わっている。
就任8カ月でのこの事態に、ロイ・バレラス下院議長は、「大統領がこれほど早く連立政権の死を宣言した前例はない」と発言。フアン・マヌエル・サントス元大統領も、「国民は将来に対し、不安定な状況にさらされている」とペトロ大統領を批判している。