3月14日の昼頃、70代の日本人男性Hさんがグアルーリョス国際空港のターミナル2と3にある現金自動預け払い機(ATM機)で、三菱UFJデビットのJCBカードを使って5台で試したにもかかわらず、画面には「PINを入力ください」などと表示されるだけでお金が出せなかった。訳も分からず、とりあえずパスワードを打ち込むと「その数字ではありません」と表示されたという。
不審に思ったHさんは17日にインターネットバンキングで確かめたところ、日本の口座から3回に分けて、3400レアルが不正に引き出されていることが分かった。
どうやらキャッシュカードやクレジットカードの磁気記録情報を、「スキミングカードリーダー」と呼ばれる装置を用いて不正に読み取って、偽造カードを作成する犯罪に巻き込まれた可能性もあるようだ。しかも場所が国際空港のATM機ということに、Hさんはショックを受けた。
18日にカード会社に損害を補償するよう連絡したところ、担当者は初めてではないと認めつつも「ATM機の管理側の問題なので補償できない」と最初は断られたという。Hさんは警察に被害届を出して日本のJCBに送り、4月27日の段階でカード会社から「再度ATM機の管理会社と話し合っている」との返事をもらったという。
Hさんは「こっちに来て初めてあのカードを使ったのに、こんなことになるなんて…。空港だからと安心しないで。皆さんにも十二分に気を付けてほしい」と残念そうに語った。