農務省=動物衛生上緊急事態を宣言=鳥インフル警戒して180日間

ブラジル動物タンパク質協会会長が養鶏業者などに注意を呼び掛けていると報じる23日付アジェンシア・ブラジルの記事の一部
ブラジル動物タンパク質協会会長が養鶏業者などに注意を呼び掛けていると報じる23日付アジェンシア・ブラジルの記事の一部

 【既報関連】農務省が22日、鳥インフルエンザにより、動物衛生上の180日間の緊急事態を宣言し、同日付連邦官報号外版に掲載したと同日付G1サイトなど(1)(2)(3)が報じた。
 22日までに報告された鳥インフル(H5N1)感染例はエスピリトサント州6市での7件とリオ州サンジョアン・ダ・バラ市での1件で、全て野生の渡り鳥(シマアジサシとアジサシ、パルドカツオドリ)だという。
 現時点では食用に飼育されている家禽での感染例は皆無だが、農務省は鳥類が密集する見本市や展示会などのイベントを無期延期している。この措置は3月末に採択された。
 また、上部に覆いなどがない囲いへのアクセスを可能にした屋外での鳥の飼育も中止されている。この決定は観賞用その他の目的で生産されている、野生や外来種を含む鳥類にも適用される。
 動物衛生上の緊急事態宣言は、動物による病気が急速に広がるリスクがある時に出される。現在懸念されているのは、食用の肉や卵を得るために鳥を飼育している農場での感染発生だ。養鶏場などで鳥インフルが発生すれば、動物を犠牲にする必要があり、鶏肉や卵の供給が減少する。
 ブラジル動物タンパク質協会会長のリカルド・サンティン氏によると、緊急事態が宣言されると、予防策を講じるために必要な機器購入やある州から別の州への移動などで煩雑なお役所仕事が軽減される。
 なお、20日付アジェンシア・ブラジルなど(4)(5)によると、保健省は20日、観察中だった34人の人達への感染を否定。同時点では2人がまだ観察中だったが、その後も感染確認の報道は起きていない。

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