選挙高裁=ルーラが新判事2人指名=ボルソナロの審理直前に

 ルーラ大統領は24日、選挙高裁の新判事としてアンドレ・ラモス・タヴァレス氏とフロリアーノ・デ・アゼヴェド・マルケス氏の2人を指名した。24日付G1サイト(1)(2)(3)などが報じている。
 これは24日夜、選挙高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス長官が明らかにしたものだ。今回の指名は、セルジオ・バーニョス、カルロス・ホルバック両判事の任期切れに伴うものだ。
 ルーラ氏は今回、最高裁判事10人が事前に満場一致で選んでいた4人の判事の中から2人を選んだ。選外となったのはダニエラ・ボルジェス氏とエジレーネ・ロボ氏と、いずれも女性だった。
 タヴァレス氏は昨年11月にボルソナロ前大統領が3人の候補から選んだ「判事代理」で、ルーラ氏が昇格させたこととなった。同氏はブラジル憲法学研究所(IBEC)の創設メンバーなどでもあり、ルーラ氏が2018年にラヴァ・ジャット作戦第2審で収賄容疑などで有罪となった際、被選挙権を失わないよう訴えた際の弁護士でもあった。
 フロリアーノ氏はサンパウロ総合大学(USP)の法学教授で、ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の大学院でも教鞭をとっている。同氏は、USPの元教員でジウマ元大統領の罷免請求書を作成、後にボルソナロ氏支持を前面に出してサンパウロ州議にもなったジャナイーナ・パスコアル氏に関して、「彼女の政治に対する意見のほぼ全てに反対だ」との発言を行っている。
 タヴァレス氏、フロリアーノ氏の就任は25日付連邦政府官報で発表され、そこから2年の任期となる。
 選挙高裁では昨年の大統領選でのボルソナロ前大統領の選挙違反をめぐる審理が行われていることから、今回の新判事指名は極めて重要なものと見られていた。任期が切れたのはボルソナロ氏が任命した法学者クラスの判事2人で、ルーラ氏が選んだ判事が7人中2人を占めることになる。
 選挙高裁は最高裁判事3人、高等裁判事2人と、行政府の長が任命する法学者クラスと呼ばれる弁護士2人の7人の判事からなる。
 選挙高裁は25日、カルメン・ルシア最高裁判事を副長官に選出。カシオ・ヌネス最高裁判事も正式に選挙高裁判事に就任した。

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