東山農場株式会社の会長、岩﨑透さんが6日朝、カンピーナス市の同農場内の自宅風呂場で亡くなっているのが、訪ねてきた従業員によって見つかった。行年72歳。同日16時半時点で法医学研究所において検死中。後日、通夜や葬儀の日程が公表される。
岩﨑さんは三菱財閥の創業者一族である岩﨑家の一員として1950年6月30日に生まれた。東京都出身。岩﨑弥之助の曾孫にあたる。
慶應義塾大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。語学研修生として入社後間もなく、ブラジルのサルバドールへ2年間派遣され、流暢なポルトガル語会話と読み書きを修得した。1976年に日本に戻り、1982年にブラジル三菱商事に勤務した。
その後、岩﨑弥太郎家の4代目当主で子供がいない岩﨑寛弥と養子縁組を結び、寛弥の養嗣子に。1996年に、東山グループの経営の指揮を執るため、ブラジルに移住。ブラジル日本商工会議所で業界の垣根を超えた「起業家委員会」が発足するとその委員長となった。
ブラジル商工会議所専任理事、カンピーナス日伯文化協会経営審議会評議員、三菱商事を経て小岩井農牧取締役、ブラジル東山農場株式会社取締役社長などを歴任した。