ゲイ・パレード=主催者300万人参加と発表=変化みせて虹色に伯国旗も

今年のパラダゲイの様子(Rovena Rosa/Agencia Brasil)
今年のパラダゲイの様子(Rovena Rosa/Agencia Brasil)

 11日、「パラダゲイ(ゲイ・パレード)」の呼称でも知られる「パラダ・ド・オルグーリョLGBT+」が聖市パウリスタ大通りで行われ、大盛況となった。11日付G1サイトなど(1)(2)(3)(4)が報じている。
 LGBTの祭典としてのゲイ・パレードは世界各国で行われているが、ブラジルでは1997年にパウリスタ大通りで行って以来、27回目の開催となった。最初の参加者は2千人だったが、2011年には公称400万人を集める盛況で南半球最大規模となっていた。
 2018年からはLGBTとオルグーリョ(プライド)を用いた現在の名称に変更。2020年、21年はパンデミックに見舞われたが、昨年からは本格復帰している。
 今年のパレードはシルヴィオ・アルメイダ人権相と、初のトランス連邦議員として知られるエリカ・ヒルトン下議(社会主義自由党・PSOL)が開会式で演説を行った。アルメイダ人権相は「ボルソナロ政権の頃から見ると大逆転」と評価し、「これは行うべき戦いであり、国はあなた方たちの存在を認めなければならない」と主張した。
 パラダゲイではここ数年間、同性愛嫌悪者で愛国主義者のボルソナロ氏への抵抗からブラジル国旗の使用を避けていたが、今年はLGBTの象徴のレインボー・フラッグと共に再び使用されていた。
 13時からは19台並べた音響設備付の出車を使ったコンサートが行われ、ドラッグクイーン歌手として国際的な人気を誇るパブロ・ヴィッタルや同性愛婚をしたことでも知られる女性歌手のダニエラ・メルクリなど、LGBTにゆかりのある歌手たちのショーで盛り上がった。
 今年は天候にも恵まれ、終日、温暖で、例年話題になるLGBTへの不寛容からの暴力事件などの報告はあまり出ていない。だが、同性愛者になるための手引き(キット・ゲイ)が約40レアルで販売されたり、子供を集めた場所が設けられていたことが批判の対象にもなっていた。
 主催者側は約300万人を動員と発表している。なお、12日付G1サイトによると、イベント中に携帯電話61個を盗んだとして10人の窃盗グループが逮捕されたという。

最新記事