国際協力機構(JICA)は12日、サンパウロ市ジャルジン・パウリスタ区のホテル・インターコンチネンタル・サンパウロにて海外投融資セミナー「Growth Equity Investment in Climate Change and Healthcare」を開催した。開会式には田中明彦JICA理事長が出席した。
同セミナーは、ブラジル及び中南米におけるプライベート・エクイティ(非上場企業の未公開株式)市場の更なる活性化を目指して開催され、投資先企業の代表者らが同市場における各種取組について発表を行った。
挨拶に立った田中理事長は、広島で行われたG7サミットで、途上国および新興国の気候変動問題解決とユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC、すべての人々が適切な保健医療を利用できる状態)達成のため、投資の呼びかけが行われたと話し、「意義ある投資によってブラジルから社会的に取り残される人がいなくなることを心から望んでいる」と語った。
JICAは民間企業向け投融資事業を10年前に開始し、累積投資額は約10億ドルに上る。
JICAはブラジルでは初となる民間企業への直接投資を気候変動対策事業会社「GEF Capital Partners」と貧困層向け医療会社「Dr.Consulta」に行う予定。