【既報関連】8日に亡くなった女性がロッキー山紅斑熱(通称ダニ熱)に感染していたことが判明後、恋人の男性や別の女性達も同病で死亡していたことや疑似症患者の発生が確認され、市や州が警告を発したと13~15日付G1サイトなど(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)が報じた。
8日に死亡したのはサンパウロ市在住の歯科医マリアナ・ジョルダノ氏(36)とサンパウロ州ジュンジアイー在住のレースカー運転手ドウグラス・ペレイラ・コスタ氏(42)で、二人共、旅行中の3日に発症。4日に帰宅し、各居住地で入院したが、8日に死亡した。
マリアナ氏のダニ熱感染は12日に判明。13日にはドウグラス氏の感染も判明した。感染確認はサンパウロ市アドルフォ・ルッツ研究所によるもので、13日には、やはり3日に発症し、8日に死亡したオルトランジア市在住のエヴェリン・サントス氏(28)も感染していたことが判明した。
カンピーナス市役所によると、エヴェリン氏も先の二人同様、5月27日に同市内の観光農場「ファゼンダ・サンタ・マルガリダ」で開かれたイベントに参加しており、同農場に活動停止を命じた。
なお、カンピーナス市保健局は13日、父親の仕事に同伴して5月27日に同農場にいたエリサ・サンタナさん(16)も同日夜、死亡したと発表。エリサさんは9日から入院していた。15日には感染も判明した。
同保健局は14日にも、同市で入院中の38歳女性とオルトランジア市在住の40歳女性も疑似症患者で検査中とも発表。40歳女性は5月27日、38歳女性は6月3日に同農場にいた。
同市市役所は同農場に行った後に発熱や発疹などの症状が出た人は速やかに医師の診断を受けるように警告すると共に、地域住民にも従来以上の警戒を呼び掛けた。14日付メトロポレス・サイト(13)によると、サンパウロ州政府も同日、全州に警告を発した。ダニに咬まれてから発症までの潜伏期間は2~14日間だ。
14日付G1サイト(14)によると、5月27日のイベントは「フェイジョアダ・ド・ロザ」という22年間続く行事で、当日は3500人がDJによる音楽のショーや食事を楽しんだという。
14日付G1サイト(15)によると、ブラジルでは2012~22年に753人がダニ熱で死亡している。この間に確認された患者2157人中、36%はサンパウロ州で確認されており、死者も62%(467人)がサンパウロ州で発生している。