15日、大西洋で発生したサイクロンがリオ・グランデ・ド・スル州に接近し、冬直前としては異例の大雨の被害が出た。サイクロンはサンパウロ州にも影響を与え、気温低下などが予想されている。16日付G1サイト(1)などが報じている。
サイクロンは風速100キロに達する強風を伴い、リオ・グランデ・ド・スル州の中央部、北部、東部、サンタカタリーナ州の中央部、南東部に大雨の被害をもたらした。
リオ・グランデ・ド・スル州の一部では、通常雨が降りにくいこの時期に真夏並みの200ミリの降水量を記録。同州では洪水や土砂崩れ、停電の被害が相次ぎ、航空便もキャンセルとなった。
また、サンレオポルド市で2人、マキネ市で1人が死亡した他、3市で計12人の行方不明者が出ている。イヴォニ市のように緊急事態を宣言した自治体もあり、州都ポルト・アレグレのセバスチアン・メロ市長は市民に対し、外出しないようにとの勧告も出した。
サンタカタリーナ州でも洪水や土砂崩れなどが起きているが、死者の報告は出ていないようだ。
予報だと、17日は天気も回復に向かうが、18日には南極からの寒くて乾燥した大気が入り込み、南大河州やサンタカタリーナ州、パラナ州南部で降霜の可能性がある。南大河州では最低気温が4度を割るところが出る見込みで、サンタカタリーナ州山間部でも最低気温が0度近くになると見られている。
サンパウロ州はサイクロンの影響で週末はぐずつき、気温も低下する見込みだ。サンパウロ市では17日の平均最低気温が7度まで下がる見込みで、路上生活者向けの対策が強化されている。