サンゴンサロ教会で先駆者慰霊ミサ=戦争終結と先人の平安を祈願

尾島神父の横には中村神父や渡辺マルガリーダ氏の写真や移民115周年ロゴが設置された

 今年もブラジル日本文化福祉協会(文協)と日伯司牧協会による「先駆者慰霊ミサ」が、サンパウロ市のサンゴンサロ教会で18日午前8時に行われた。日本移民115周年を記念した同ミサには約70人が出席し、先人たちへの感謝と哀悼の意が捧げられた。
 司式司祭の尾島紀代治神父らの入祭行進に続いて、尊者登録申請中の中村ドミンゴス長八神父や渡辺マルガリーダ氏の写真、日本移民115周年のロゴマーク、着物姿のマリア像などが入場し、祭壇手前に設置された。
 出席した来賓、ブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長、山下譲二文協評議員会長、小室千帆首席領事、原宏JETRO所長、平田藤義ブラジル日本商工会議所理事らが共同祈願として、以下のような宣誓文を読み上げた。
 「世界平和のために祈ります。ロシアとウクライナの戦争終結が一日も早く実現しますように、主に祈りましょう」「日本移民115年を記念する日系社会がブラジルにおけるすべての困難を乗り越えて、今日まで歩んできたお恵みを心から感謝して、主に祈りましょう」「日本移民、先駆者の偉大な働きを感謝し、既に神の御国で憩って居られる方々がいつまでも私たちを見守り、導いてくださいますように、主に祈りましょう」「一生懸命汗を流して働き、持続性、自己犠牲の精神、誠実さなどの遺産を子孫に残し、亡くなったご先祖さまたちは、我々の聖なる父母と共に永遠の休憩の時を迎えられていることをお祈りします」

中村神父のお祈り文が書かれたサンチーニョ

 参列者は手をアルコール消毒してから聖体拝領した。最後に中村神父への祈りが捧げられた。
 ミサ終了後、聖母婦人会の畑中アリセ会長は7月2日午前10時から同教会裏で恒例の慈善バザーが開催されることを告知し、参列者らは同婦人会が用意したカフェと軽食を囲んだ。
 今回のミサは基本的に日本語で執り行われた。尾島神父に日本語が達者な理由を質問すると、1999年から約10年、広島県や岡山県を中心に日本滞在し、在日伯人へのミサを行ってきたことを理由に挙げた。
 尾島神父は「祖母から聞いた話ですが、先祖は八丈島に島流しになった僧侶8人の内の一人だとのこと。両親の時代まで筋金入りの仏教徒でしたが、私は9歳の時に一人でキリスト教に帰依しました」とほほ笑んだ。

後ろからの見た様子

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