4日に発表されたサッカー代表チームの監督選任に対して、ルーラ大統領(労働者党・PT)が6日、SBTへのインタビューでアンチェロッティ氏の起用を批判、暫定監督に就任したフェルナンド・ジニス氏を称賛したと同日付エスタード紙など(1)(2)(3)が報じた。
ルーラ大統領はアンチェロッティ氏に対して好意的であることを強調しながらも、「彼はイタリア代表を指揮したことがない。前回のW杯にすら出場できなかった自国の問題を、なぜまず解決しないのか」と揶揄した。
一方、アンチェロッティ氏の着任までの1年間、暫定監督に就任するジニス氏については「彼の創造性と性格を気に入っている。彼はチャンスを大いに活かしてくれるだろう」と賞賛の声をあげた。
さらにブラジルは近年選手の質の低下に苦しんでいると語った上で、「ジニスが問題なのではなく、選手の方にかつてのような質がないことが問題。彼らは17、18歳で母国を離れ、戻ってくるのは36、37歳。我々はトップの労働者を紹介し、退職者を雇用しているようなものだ」と優秀な選手ほどブラジル独自のサッカースタイルを身につける前に国を離れ、欧州などでピークを過ぎた後、帰国する現状を批判した。
アンチェロッティ氏は代表監督の実績こそないが、欧州チャンピオンズリーグで最多優勝を果たした優秀な監督だ。彼は2024年6月から代表監督に就任、同氏が最初に指揮を執る大会は、来年6月20日~7月14日に米国で開催されるアメリカ杯となる。