サンパウロ市西部ピニェイロス区の高級住宅街で6日夜、強盗事件が相次いで発生し、犯人はわずか7分間で3人を襲撃したと7日付メトロポレサイト(1)などが報じた。犯行の様子は防犯カメラに写っており、3件のうち2件は1分以内の出来事だった。
最初の事件は6日の19時54分頃、ジョアキン・アントゥネス街で発生。被害者は犬の散歩をしていた男性だった。配達員を装った服装で配達バックを背負い、フルフェイスヘルメットをかぶった男が拳銃を持って被害者に近づき、強盗を働いた。犯人は被害者の顔に銃を向けながら、携帯電話やその他の所持品を奪った後、乗っていたバイクで逃走。
その直後の20時頃には、ドナ・マリア・カロリーナ街で同じ犯人が新たに2人を襲撃。最初はバイクを停め、歩道を通りかかった女性を襲い、何事もなかったかのように通りの反対側へ逃走。その1分後、彼はバイクから降り、ビルの入り口の前に立っていた3人目の被害者のところへ歩いて行き、犯行に及んだ。一連の大胆な犯行はたった7分間で行われた。
サンパウロ州保安局(SSP―SP)によると、被害者のうち、警察に届け出たのは1人だけ。犯人はまだ特定されていない。
サンパウロ市では物騒な事件が相次いでいる。9日付エスタード紙(2)によると、市警は8日夜、聖市北部のリモン地区で警察車両に偽装した車を押収。同警察によると、この車は詐欺事件に使用されていたとみられており、3日に聖市南部のモエマ地区で起きた、市警を装った容疑者2人が高級マンションに侵入しようとした事件にも使われたとみて捜査している。
ここ数週間、マンションを狙った強盗未遂事件が数件報告されており、市警が警戒を強めていた。偽装車両の他、ナンバープレート2枚、9ミリ拳銃の弾倉、偽造書類なども押収され、鑑識に回された。
警察はマンションの管理人に対し、警察を名乗る者には常に身分証明書の提示を求め、ナンバープレートと車種が一致するかの確認などを徹底するように指導している。